インタープリター・インストラクター養成講座2009 初日



講座3.体験プログラム考察「森林セラピー&ハーブクラフト」講師:木村道紘、桜井幸枝

この講座ではスキー修学旅行に来た高校生に対し行う体験学習として、当会が提案するプログラム「森林セラピー&ハーブクラフト」を、まずは体験し、その上で実際に実施するにはどのようにしたら良いのか、さらに小学校長期自然体験活動を意識し、小学校5年生に対して実施するにはどうしたら良いのか…等をワークショップする。

私の写真が無いのが残念。頼んでおけば良かったな〜。一応、私は最近、森林セラピーソサエティの森林セラピスト資格に合格したので、今回は森林セラピストとしての立場から、森林浴と植物や香りの効果をお話しすることができた。説得力を持って話をすることはできたと思う。

ラベンダー&ローズのハーブクラフトで、室内は濃厚な香りにつつまれていた。3日間のスタートの講座としては、幸先の良いスタートのような気がした。


  


まずは、この体験学習プログラムを高校生にした場合、良かったところと改善すべきところをワークショップ。

受講者から高校生の修学旅行での体験プログラムとしては講義内容が長く難しいなどの意見が出ていたが、それもそのはず、実際には主催者の思惑は、この体験プログラムを評価してもらうだけではなく、インタープリター・インストラクターと今後名乗っていく受講者に対して、今後当地において成長するマーケットの「森林セラピー」とは何ぞやと、講義していたのである。内容が難しくて当たり前。本来は高校生にする講義ではない。

ラベンダーとローズのハーブクラフトは、これに関してはみんな感激&満足。但し、実際に行うとなるとかなりの指導者の数が必要になるのではないか…などの意見が交わされていた。

この後、この体験学習プログラムを小学生に実施するにはどうしたらよいかをワークショップ。一番初めのワークなので、軽いワークを考えていたのだが、受講生の熱意が大きく、時間をかなりオーバーしてしまった。

最後に各自でまとめをしていただいて終わり。体験学習プログラムを実施する場合、当然実施側が目的やねらい等の意識を共有しておかなくてはならないのだが、その前にまず、自分ひとりで考えをまとめることができる必要がある。さらに、セラピーの世界では、各自の考えを集めて一つにまとめる必要は無い。自分の考え方を相手に押し付けることは無い。全て相手を受容するのがセラピストである。今回はセラピーという言葉が講義の中で出てきているので、そのような話をしたうえで、各自でまとめていただいた。

そのあと、自己紹介。さすがこの講座を受けに来るだけの事はある。皆さんとてもお話が上手。来年講師になる人が出てくるかも!


  


講座4.嬬恋村三原地区の中世〜近代史 講師:松島榮治

今年は、三原地区でのインタープリテーションを実施するので、三原に関する歴史や人と文化のことを専門家にお話していただく。やはりこの講座は嬬恋村の元祖インタープリターである松島先生にしていただいた。

松島先生が言うには嬬恋村住民には「この地方には何も誇れるものが無かったんじゃないか」というような僻地意識が蔓延しており、それによって、ありもしなかった事象をでっち上げてしまったり、伝説を、さも事実であるかのように売り出してしまったりする嫌いがあるという。んー、確かにそう感じるところはあるが…

また、調べる資料も、中途半端ではなく、インタープリターならばとことん追求した、いいものを選ぶように注意された。…これは、私が配布資料に「嬬恋村で最も古い集落である三原」と書いてしまったことも気になっているに違いない。確かに門貝のほうが古いが、嬬恋村誌では三原荘が設置された時は村には集落と呼べる集落は無かったとあったので、よく考えずにそのまま書いてしまったのだ。しかし、鳴尾熊野神社や毛無道のことを考えると、確かに門貝のほうが歴史はありそうだ。参った。

そして今日のオーラスは今年から講師入りした登山家で当会会員の齊梧さん。

講座5.リスクマネジメント・ワークショップ 講師:齊梧伸一郎


  


齊梧さんは私と同い年なのだが、登山家として、登山ガイドとしてのリスクを本当によく勉強して来た人だ。その辺では私などとても及ばない。

リスクマネジメント、指導者の義務、事故発生時の連絡体制、救助要請の知識、指導者の法的責任、保険の知識…などについて一通り勉強し、簡単な演習問題を解く。その後、実際に登山コースを設定しそこでツアー中に事故が起こったと仮定し、どうするかをワークショップ&発表する。

この講座は、当会の登山ガイド活動に対してにどのような意識や心がまえがインストラクターとして必要なのかを、具体的に示し、エクササイズすることができたと思う。


  


講座6.野外活動における危機管理と対処法の実践 講師:齊梧伸一郎

引き続き齊梧さんの講座。登山時の最低携帯必需品の説明、ロープを使ってのレスキューの説明・体験、ツエルトの使い方等を学習した。

しかし、会場が急遽狭くなったこともあり、とてもやりにくそうに見えた。また、齊梧さんにとっては合わせて3.5時間の講座も、時間が足りなかったようだ。それだけ、伝えたいことをたくさん持っていらっしゃる。

次回はもっと時間を差し上げたいのだが、少し専門的になるため、足りない分はフォローアップ講座でやったほうが良いと思った。


  




※2011年度は、エコツアーガイド養成講座のみ実施いたします。
インタープリター養成講座は実施しません)


エコツアーガイド養成講座
http://ecotourism.or.jp/guidecourse.html