インタープリター・リーダー養成講座2009 4日目(最終日)



講座13.安全対策(2) 普通救命講習、AEDの取り扱い方法
9:00〜12:00(3時間)
講師:吾妻広域消防署嬬恋分署

当会では、毎年消防署の皆様に普通救命講習をお願いしてきた。村を守ってくださっている消防署様と共に歩むことができて本当に良かった。心肺蘇生法を聞いたことが無い人はいないし、人工呼吸がどんなものかを知らない人もまずいない。でもこういう機会が無いと一切練習しないのもまた事実だ。他の団体のCONEリーダー養成講座では普通救命講習をきちんと入れているところは実際にはあまりない。今後も、この体制で、連携をとらせていただきたいものだ。


講座14.実践ネイチャーガイド術
13:00〜15:00(2時間・車で乗り合わせ、プリンスランドまで移動します。)
講師:吉田夏生

当会のミスターダンディズムこと吉田夏生さん。吉田さんのダンディなインタープリテーションスタイルに憧れている会員も多い。今現在、受託事業として仕事をもらっている、ホテルグリーンプラザ軽井沢様の早朝散歩のコースで、実地研修的に行うことにした。吉田さんはいつも通りスマートに、格好良くインタープリテーションをしてくれた。インタープリターが格好良くなきゃ、参加者は自然に親しもうと思わない。吉田さんは綺麗な顔をしているがそういう外見のことを言っているのではなくて、「あの人の自然と共生したライフスタイルが格好いいから私もそう暮らしたい」…と思われるくらいじゃないと、自然案内人としてどうかと思う。今回は「実践ネイチャーガイド術」であったため、実際の準備の仕方、テーマを作ってみる、話題の振り方、着眼点、そしてとっておきの秘密の場所…など、惜しげもなく自分のネタを披露してくれた。


講座15.基礎登山講座
15:30〜17:30(2時間)
講師:OY

最後を締めるのは、当会の受託事業を総括してもらっている大島さん。総括をしているとは聞こえがいいが、実際には事務所も無い中、問い合わせ窓口を一手に引き受けて奮戦してくれているのだ。まずは登山装備のチェックリスト表の回答からスタート。気分一転、気の引き締まるスタートだ。今夏の北海道の登山事故を受けて、登山ツアーはとても厳しい時代になってきている。日本山岳協会や登山ツアー専門旅行会社各社は、今後、かなり厳しいチェック体制にする方針を明らかにしている。当会も、収入の大半が登山ツアーの受託事業であることから、会員全体のレベル引き上げが求められている。講義後、最も質問の多い講義となった。受講者の皆さんは、これから取り組むことになることを真摯に受け止めていらっしゃるようだった。


長い長い、4日間の講座がやっと終わった。こじらせてしまった私の風邪も、これでようやく回復に向かわせることができるだろう。来年からは、講座に全く関心を示さない、黙々と事務作業をこなしてくれる事務員を雇おうと思う。そうでないとちょっとキツイわ。


この中から、自ら進んでインタープリターと名乗ろうとする人は何人出てくるのだろうか。

◆地域に流れる意識や地域ならではのもの・ことを訪問者に対して紹介するのが地域案内人としてのインタープリター。
◆人間の言葉ではないものでメッセージを放っている自然の声をお伝えするのが自然解説者としてのインタープリター。
◆地球生命の未来のために個々が責任ある行動をとるために「気づかせる」のが環境教育者としてのインタープリター。

「会に入っているから」とか、「そういう風に周りが言うので」などと言っている人は、私ははっきり言ってインタープリターにはなってほしくは無いと思う。そういう、人任せで無責任な気持ちでは、上に列記したようなことで人の心を揺さぶることは出来はしないからだ。


・・・この講座で皆さんは、さまざまなインタープリテーションスタイル、そしてさまざまなアプローチを見てきました。もう、自分だったらどんな風にするのがベストなのか、自分の個性を表現することができるのかを見つけることができたと思います。「まだ、私は勉強中だから…」なんて言わないで、ぜひ今日からインタープリターとして名乗ってほしい。今は、まだあなたは理想からかけ離れた小さなブリキでしょうが、毎日理想のメッキを塗りたくっていれば、いつかは、まあるい理想の球になることができます。99%純金の黄金球にだってなれるでしょう。そしてそれは、自らを安全なところに避難させてしまっていては、いつまでもメッキを塗ることはできないのです。それは、生命が次のステップに進むにはどうしてきたのか…で、お話しましたね?

皆さんの今の熱い心、その心をいつまでも大切にして、そしてその心の声に素直になって、今日からインタープリターと名乗ってください。皆さんが私達と共に歩んでいただけることを期待して、この講座を閉講します。長い間、お疲れ様でした。


17:45 終了式 認定証授与 事務連絡
18:30 解散


  




※2011年度は、エコツアーガイド養成講座のみ実施いたします。
インタープリター養成講座は実施しません)


エコツアーガイド養成講座
http://ecotourism.or.jp/guidecourse.html