インタープリター・リーダー養成講座2009 初日



いよいよ年一度のインタープリター・リーダー養成講座(CONE学校支援リーダー認定)の日。今年は、小学校長期自然体験活動指導者養成研修(文部科学省委託)としても認定を受けているため、学校教育に関する4時間の講座を付け加えている。この講義内容は非常にセンシティブに取り組む必要があり、当会では現役の小学校教諭であり、実際の教育現場で子供達に自然体験活動を推進実施している大西貞弘さんに教鞭をふるってもらった。この講義講師に最適の人だ。

大西さんはとても真面目で前向きな方。ネイチャーゲームリーダーやPW、森林インストラクターなど、環境教育プログラムやその手の資格などを積極的に取得し、それを現場で活かそうと日夜努力している。その経験に裏づけされた自信を持った話しっぷりはとても説得力があった。

【学校教育における体験活動の意義】(2時間)講義の流れは以下の通り。

学びのプロセス → 子どもたちはいま → 人間の成長と発達 → 教育改革の流れ → 教育効果

この中で、「自然に触れる体験をした時に勉強に対してやる気になるか?」という調査を各学生ごとに行ったところ、小学生に顕著に効果が現れるという結果に興味を持った。言い換えれば、小学生で無いと効果が無い、小学生のうちに体験させなければならないということである。そして子どもには体験の後に眠って脳を休めて体験を反復する時間が必要であり、1週間かけて行うことでようやく体験が自分の中で消化でき、ものになってくる…というのも、とても納得できるお話だった。

【教育課程と体験活動の関連性】(2時間)講義の流れは以下の通り。

体験活動の重要性 → 効果のある体験活動 → 企画・実施の留意点 → 心得

この講義では、実際に学校側として自然体験や指導者に対して何を期待しているのか、そして教師はどの程度までできるのか?など、実際のシュミレーションをすることができた。また、学校側や教師としては学習指導要領を充分に満たす必要があり、学校の授業以上の教育効果が得られないようでは危険な野外に連れて行きたくない…という、本音の部分も聞くこともできた。そして、自然教育団体としての嬬恋村インタープリター会は、どんな体験プログラムがあるか、そしてそれらを教科に置き換えた表を用意して、学校にプレゼンテーションする必要性があるのではないか、また組織と役割を明確にすること、インタープリターの評判そのものも評価されるなど、具体的に何をするべきかを理解することができた。

また、受講者の中には実際に小学校をすでに手伝っている方もいて、実態はどうであるかの話も聞くことができた。この慣れない学校教育の講義は、8月23日にもう一度やっていただける。ありがたいことだ。その時までに私ももう少し深く理解できるようになっておきたい。


  




※2011年度は、エコツアーガイド養成講座のみ実施いたします。
インタープリター養成講座は実施しません)


エコツアーガイド養成講座
http://ecotourism.or.jp/guidecourse.html