トキワ松学園中学校 森の教室 2日目



今日は笠ヶ岳登山〜山田牧場に降りる〜雷滝〜毛無峠〜万座 という、上信高原満喫エコツアーを体験させる。このコースは大人向きの結構しっかりしたコースなのだが、4年前にやって好評だったため、また実施することになった。さて、今年は最後まで頑張れるかな?

笠ヶ岳の登り口が楽なのは最初だけ。この後、すぐに超急な道となる。

山頂手前の平坦部から、整備のされていないところを登ることになる。よーし、みんなうまいぞ。その調子だ。


  


鬱蒼とした最後の登りを抜けると…絶景の山頂へ。どうよ、この景色。

今年の子ども達は、あまり危険な場所には行こうとしない。とても慎重な子達だ。しかし、確実に一歩一歩進むことができるタイプと見た。うん、なかなか芯の強い子達なんじゃないかな。

帰り道で、ピース。おお、ずいぶん余裕があるではないか。…そう、4年前も、この辺までは余裕だった。しかし、その余裕、果たしていつまで続くかな?


  


笠ヶ岳から山田牧場に抜ける登山道は、しばらくの間安全かなーと思っていたのだが、生徒の一人が下に落ちてしまってドッキリした。小さな子だから、自分一人では這い上がれない。すぐに抱き上げたが、やはりこのコースは女子中学生はきついコースだと思う。すり傷一つしていないようで良かった。ホッ。

途中で、「面倒だから手袋脱ぎたーい」なんて言っていたのだが、いよいよここからが急傾斜。手を上手に使って止まりながら降りる必要がある。おっと、余裕のピースしている場合じゃないぞ、大丈夫か?

ギャーギャー言いながらも、半分まではなんとかついて来た。がんばれ、がんばれ!


  


ギャーギャー言ってるわりには、全然怖がっているようには見えない。絶対こいつら楽しんでる。楽しみながらわざと転んで汚れたり、滑ってバランスを崩してみたりしている。勝見先生も言っていたけど、実際には子ども達もふざけて遊んでいるのだ。

しばらく歩いて、牧場へ。牧場入り口では仲間を騙して牛のウンチを踏ませようとするシーンに遭遇したが、とても明るい、さっぱりしたものだった。ああ、これがバブルを知らない、前向きで明るい現代中学生の姿なのだな。好感が持てる。日本の将来は明るい。

さっきまでボロ雑巾のようになっていた子達だったが、牧場の草原風景を見せるとまたどこからか元気が出てくる。アフリカの森林で、チンパンジーに別れを告げ草原に出て行った、あの頃を思い出したか?


  


見晴茶屋では竹の子汁と山菜の定食。そしてアイスクリーム付。山菜定食は、合わない子も多かったみたいで結構余されてしまった。私からしたら山菜を余すなんて悲しいのだが、小さな子どもにはまだ山菜はえぐいのだろう。が、その後のアイスクリームはしっかりと食べるんだから、いったい胃袋のどこに入るのやら。

食事の後に雷滝に連れて行くと、みんな自然のパワーに圧倒。そして、とてもはしゃいでいる。ああ、いい笑顔だ。その顔に再会するために、私は毎年頑張っているんだよ。今年は風邪のピークで辛かったけど、その笑顔を見れたから、もう満足だ。

あなたたちの心身の深いところにある、地球生命の記憶。それが今、ほら、こんなに共振共鳴しているだろう?そう、今は目いっぱいはしゃいでおくんだ。あなたたちを構成している細胞全てがうれしがっているんだよ。この森の教室で、森とシンクロできた大きさが、そのままリフレッシュの大きさにもなる。都会に帰ってしまったら、もうしばらくは山に来れないだろう。だから、そうやってたっぷり森に浸かっておくといいよ。