千ヶ滝インタープリターション(富士通軽井沢荘健康増進プログラム)



軽井沢千ヶ滝での2回目のインタープリテーション。実際には軽井沢エリアまで私が受ける事はないのだが、1年に一度くらい、自分の力量以上の仕事というか、新しい地域でインタープリテーションすることで刺激を得たいと思っているのだ。

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行く途中、六里ヶ原で浅間山の噴煙を撮っておいた。いろんな人が浅間山が活発な時は噴煙が青いと言っているが、私には青くは見えない。この写真も、別に青くない。しかし、やはり学者さんらは青いと言うのだ。

神山恵三の「植物の不思議な力=フィトンチッド」を再読したが、本には山が青く見えるのは植物から揮発するフィトンチッドの影響だと書いてある。光の屈折の関係で、空気中に小さな粒子が浮遊していると青く見え、大きな物質が浮遊していると赤く見えるというのだ。いろいろ混ざっていると白く見えるそう。

喫煙者の煙草から立ち上る煙は青く、肺から吐き出す煙は白いのは、煙の粒子が肺の中の水分を吸着して粒子が大きくなったからなのだと。ならば、浅間山の噴煙が青く見えるのは、同じ原理かもしれないと思ったのだ。

噴煙の中には二酸化硫黄などの物質が含まれているが、“二酸化硫黄などの物質の色そのものが青い”のか、“二酸化硫黄などの物質の粒子に水分があまり吸着していない小さなままなので、肉眼では青く見える”のか、どっちなのか知りたい。

誰か教えてください。

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さて、話を戻す。千ヶ滝では午前中に最終下見もできた。やはり沢沿いをピストンコースにしよう。最初の橋からは、ヌルデの木がよく見える。これはヌルデミミフシがつくった虫えいがよく目立つ。有翅虫が脱出する前の虫えいを加熱乾燥したものは五倍子(ふし)と呼ばれ、タンニンの含有率が高く、昔から薬用、染色、インク製造、お歯黒などに利用されてきたという。このヌルデでも、植物が虫から自衛防御するためのフィトンチッドを、人間がうまく利用したというお話ができる。

さて、ウォーキング開始、大山さんのストレッチングはいつ受けても楽しいな〜


  


大山さんの「ウォーキング時の靴の履き方」講習はありがたい。私も次から使わせてもらおう。

今回は、“針葉樹と広葉樹に見る「生き方」”、“年老いたお庭に新たな種を!”という2つをコンセプトにした。結構、うまくいったと思う。参加者の笑顔でそう思った。

今回の篠笛の演奏は、笹舟を川に流す際にBGM的に演奏した。曲目は“赤とんぼ”と“ふるさと”。最初に吹かなかったので、大山さんは少し心配したようだが、最後のとっておきの披露にして良かった。うまくいった。

このプログラムは本当にいいプログラムだった。世古さんのデザイン、大山さんとのコラボ、山崎支配人の人柄、お洒落な保養所施設、運営スタッフ、参加者もいい人達だった。そして忘れてはならないのは藤本さんの協力。こんな素敵なプログラムに参加できたことを深く感謝する。やりがいのある仕事だった。インタープリテーション職人冥利に尽きる。