フォーラム“21世紀型湯治場−森林・温泉を活用した健康づくり”



表記のフォーラムがあり、仲間と共に参加してきた。5年ほど前からNPO法人MORIMORIネットワークが、「ぜひ草津で開催を!」と進めてきたものらしい。

基調講演は中澤敬町長の「草津町 本格的リゾートへの取り組み」。草津町は国の観光立国推進基本計画にあわせ、観光立町推進基本条例を制定したらしい。戦略ありきの戦術…として、具体的にどのような取り組みをしているかの発表を行った。

そしてパネルディスカッション。コーディネーターは都市プロデューサーの望月照彦さん。進行の仕方がとても上手で、大変参考になった。TVでも見ているかのよう。


  


トップバッターは白澤卓二氏、医学博士・順天堂大学大学院教授。アンチエイジング研究の専門家である。この人の話はとても面白いものだった。サルで実験、一方に普通に餌を与え、もう一方は70%にカロリー制限をして餌を与える。すると、年寄りになってから、制限された方のサルが驚くほど若々しさを保っているのだ。これは、カロリー制限をすることによって“長寿遺伝子”のスイッチがオンになるのだという。これは面白い。早速、その書籍を購入することにした。さ、みなさんも一緒に買いましょう。


レオナルド・ガレンテ―「長寿遺伝子」を解き明かす (NHK未来への提言)


そして次に上原巌先生、東京農業大学森林総合科学科准教授。これまた森林療法の第一人者である。上原先生らしく、やさしい話し方でこれまでの検証例を元に科学的に森林浴の効果を説明した。

次に芳村真理さん、MOROMORIネットワーク副代表理事が、草津温泉にどのようなリゾートとしてのあり方を求めるかを語る。夜のヒットスタジオ見てましたよ!実はあの番組は超過労スケジュールの中の収録だったらしく、毎週の番組前に必ず行きつけのエステサロンに通い、数時間かけてマッサージとデトックスをして、なんとか体調を整えて番組に出ていたのだとのこと。それを20年間ずーっとやっていたのだと。いやー芸能人のやることはやっぱ凄いわ。


  


そしてホテル一井の市川薫女将さん。中澤町長も言っていたがこれまでは感情論を中心にお話をし始め、後半に向けて次第に高ぶらせていき、最後は観客と一緒に感動に包まれる…という流れが多かったのだが、今回はPPTでのプレゼンテーションを行った。前半は数字を提示してそこから分析し、そして私たちはこうすべきである!と決意表明的に終わった。このくらいの年齢の女性がパワーポイントでプレゼンテーションするのは格好いい。やっぱ山草園つくっている間に時代は進んでいるのだ。気をつけようっと。うちの黒岩麻利子女将のも何かつくってあげたくなった。

今回のフォーラムは、とても役者がそろっていて、パネラーの発表も素晴らしかったのだが、残念なことにディスカッションの時間がとても足りなかった。もっと論議を交わして見せてほしかった。それともう一つ。土曜日では実務担当者が全く参加できない。参加者は高齢の方々ばかりだった。実務担当者、企画営業担当者が参加し、今後の売り方、方向性を一考させるようでなくてはならないと思う。行政やNPO法人としてはやってしまえば実績となりそれで格好つくのだろうが、こんなに素晴らしいフォーラムでいいお話や材料が飛び交ったのに、担当者の耳には入らない、胸には届かないのだ。だから明日からもまた、企画営業担当者は世の中に出回っている経済循環システムに間に合うだけの、お決まりの商品を用意して、いつもと同じことをやるだけなのだろう。ああ、無念。


  


そして懇親会。「地元の食材、料理を味わう」と言うことだが、草津も万座と同じく、地元には畑が無い。だから当然、西吾妻を主体とした群馬特産品の食材が並ぶ。

地元の栄養士の方が、今日の料理の説明をする。うーん、たいした連携プレイだ!

そして気になったのがこれ。草津観光公社と資生堂がタイアップしてつくった、草津限定の「オードパルファム草津・石楠花の香り」。草津町の町花“シャクナゲ”が香る香水なのだ。匂いをかぐと結構いい。ネイチャー木村がアロマセラピストになった際には万座限定のものをつくる事になるだろうが、どのようなものにしようか。コマクサじゃちょっとなあ。


  


そして別会場では歌と踊りの披露。これも、もう少し若い人が踊ってくれたらいいなあ。芳村真理さんも、「若い人が来る、若い人がいっぱいの街づくりを」って言っていたなあ…。

最初の歌い手は、正調草津節では人が変わった。○○先生が歌います とか言っていたけどお名前を覚えていない。しかし、道の駅草津で売っているCDと一緒の声だ!

林野庁がつくっている木のお皿がいくつか余って、皆さん我先にと持って帰り、あっという間に無くなった。