観光白書 平成19年版 (2007)


  【観光白書 平成19年版 (2007)



  国土交通省(編さん)
  出版社:コミュニカ(2007/07)
  大型本:196ページ
  商品の寸法:21x15.4x1.6cm
  ¥2,200(税込)



最近私は自然のことばかり夢中になってやっているが、観光業従事者としてのスタンスを忘れたわけではない。秋に購入していたのだが、12月21日のNHKラジオ生出演の前に、自分のビジョンと国策を比較すべきと思い読んでみた。



昨年の今頃、「観光立国推進基本法」が議員立法により成立した。その基本的施策は

・国際競争力の高い魅力ある観光地の形成

・観光産業の国際競争力の強化及び観光の振興に寄与する人材の育成

・国際観光の振興

・観光旅行の促進のための環境の整備



観光立国推進基本法http://law.e-gov.go.jp/announce/H18HO117.html



としている。今回は、いくつかの地域を例に挙げて分析を行っており、その中に群馬県が取り上げられていたのは解り易くありがたかった。群馬県は道路交通網の発達により物流ルートが首都圏や新潟県と直結していることから、食材の移輸入率が高く、地場の食材が十分に活用されていないという。全くその通りだ。同感の極み。



また、世界的にはアジアの旅行が増えており、観光立国の好機である。日本から海外旅行に出かける人数は1700万人以上、そして海外からの旅行者はその半分にも満たない。それは現在の日本に魅力がないからだ。かつての江戸の町は、外国人にとって、何度訪れても新しい魅力があったという。私たちがどのように振舞うことが外国人にとって魅力的なのか。私的にはそういうことの確認になった。白書は取り上げる部分がとても広いので、読み手によって得られるヒントは違ってくる。観光事業者の方は数年に一度は読んでおいた方がいい。