インタープリター養成講座2007 6日午後

●講座2. 白根火山の話と地元学のすすめ(2 時間) 講師:下谷昌幸

プロフィール:元嬬恋高校教師。トヨタ財団第1 回身近な自然を見つめよう研究コンクール金賞「白根火山」著者

下谷講師は、「白根火山」編集後、現在でもたびたび湯釜の調査に出かけているという。ご自分の足で現地を駆けずり回って実験調査しまくっている、まさに現場たたき上げの人。背骨は厚い。今回も名書「白根火山」を参加者全員にご配布いただいたほか、即インタープリテーションに使える解説ネタを要約した17 ページもの資料をご用意くださった。また、嬬恋村内の地名の由来もいろいろとお話してくださった。「こっちの嬬だから恋しいんでしょう?こっちの妻じゃあ、恋しくないでしょう?…昔の嬬恋村の人たちは、粋だったんだねえ。」のセリフには、男性陣は腹を抱えての大爆笑だった(女性陣は苦笑い…)。また、昨年同様、「四阿山吾妻川、浅間高原、産業遺跡…嬬恋村にあるさまざまな重要な自然遺産・文化遺産がまだ詳しく調査されていない。それら手付かずのものをぜひ若い皆さんが掘り下げて調査し、次の世代へ伝えていってほしい。」と結んだ。

●講座3. 登山基礎講座(2 時間) 講師:大島義夫

プロフィール:当会受託事業担当理事 登山家 山岳倶楽部あすなろ会会長 どんぐり山の会代表など

当会に対してのインタープリテーション依頼状況は、登山ガイド、トレッキングガイドが大半を占めている。未熟な登山ガイドが事故を誘発する問題がクローズアップされる中、当会の受託事業担当である大島理事が講義を担当した。「登山術を学ぶということは、安全対策を学ぶということです。」とスタート。登山ウェアは綿素材は厳禁、オーバーブラウスは危険なので厳禁、靴下はしわにせず伸ばして履く、ストックは使わないような若い人でもレスキュー用具として装備は必要、落石の際は「ラーク」と声をかける、接触事故を避けるために前の人との距離をとる事…もし事故が起こったら距離をとらなかった後ろの人が悪い、勾配のある登山道では上り優先…譲る側は山側にザックを向ける、ザックの選び方…そして30%は容量を残しておく、水分補給について、単独登山は避ける…などなど、具体的な安全対策につていろいろ説明した後、登山装備表チェック、山の用語、登山計画書、100 名山についてなどのお話をした。このような猛者が受託事業を担当しているのは大変心強い限りである。