草津町巨木めぐり



草津森林療法協議会のフォローアップ研修会そのものは本白根山のコマクサ研修だったのだが、どういう訳かはぐれてしまった。しかし午後からの巨木めぐりには参加できたので、その様子を紹介する。

まずは谷沢川の谷沢の姫カツラを見に行く。現在、ダム工事中で通常は入れないことになっているらしい。

谷沢川を越えなくてはならないので、見に行く際には長靴が必要。


  


谷沢の姫カツラは、川を渡るとすぐだった。あと数年でダム工事が終わるらしいので、その後ちょっとした歩道をつけてはどうだろうか。

裏側からは、ちょっと頑張れば木登りして記念撮影もできる。目の丈周囲6m、樹齢推定300年、高さ35mの巨木。


  


その後、嫗仙(おうせん)の滝へ。この奥には、驚きの天然林がある。そして、かなり標高が低くなってくるので、万座では見られない、初めて見るような木も出てくる。湯田さんと一緒で助かった。

まずはタカノツメ(ウコギ科タカノツメ属)。この場所ではコシアブラと混ざって生えていて、樹皮もそっくり。違いは3出複葉で見分ける他ないだろう。ここにはまとまった量があるので、天麩羅はどんな味がするのか調べてみたいところだ。


  


次にウラジロノキ(バラ科ナナカマド属)。ネコシデ(ウラジロカンバ)と葉の形がちょっと似ているので、一瞬混乱しそうになる。

葉の裏側は、めくればたいがい白いので、“ウラジロ”とつけるのはやめてほしい。直径30センチ程の幹は、深い溝があった。若木のうちは紫褐色になるそうなので、アズキナシとこれまで混同しているものもあるかもしれない。


  


足元に落ちている花はエゴノキエゴノキエゴノキ属)。エゴノキは若い果実をつぶして石鹸の代わりにしたりシャボン玉ができるらしいので、シャボンの木とも言ったそうだ。これは、試してみないといけないな…。


  


嫗仙(おうせん)の滝を横見に、小雨川を越えて進む。するとモジミガサの見事な群落が。まあ、ここまで山菜取りに来る人もあまりいないだろう。

ウリハダカエデのような葉をつけた木は落葉低木のウリノキ(ウリノキ科ウリノキ属)。びっくりするような花をつけていた。この沢にはずいぶんあった。

トチノキ若木の頃はこのように凸凹が深い。しかし、触ってみるとぷにぷにしていて柔らかくて気持ちがよかった。


  


そして、カツラの木に近づくにつれ、周囲の木がどんどん大きくなっていく。左の写真は二つとも幹周り140cm程の巨木。こんなに大きいトチノキは初めてみたが、この後でもっと大きいトチノキと出会うことになる。

このトチノキの横から見たカツラがこれ。二つ寄りそって立っているが、左の方が太く、高さもある。

仲間の写真を撮ったが、これでこのカツラのサイズが解るというもの。


  


帰りに、少し右側に寄った所にとんでもないトチノキがある。カツラ自体は、赤谷でもっと大きいのを見ているし、嬬恋にも巨木はあるのだが、このトチノキにはびっくりした。

竹之内さんがさっそうと登ったので私も登ったら、裏側が何もない!高所恐怖症の私はすぐに退散。その後、宮西さんが軽く登っていた。


  


帰りに、ホオノキのようなトチノキのような解らない木を湯田さんに聞くと、アワブキ(アワブキ科アワブキ属)だった。そうか、そういえば3年ほど前に真田町で一度見たことがあるかも。樹皮はホオノキに似ているので、湯田さんに「どうしてこのホオノキはこんなに元気がないんですか?」と聞いてしまった。

ネジキ(ツツジ科ネジキ属)がたくさんある森だった。ネジキの花の香りに包まれて歩いた。


  


先端に大きな葉を一枚つけているのはハクウンボクエゴノキエゴノキ属)ではないかという。正確には調べていないようだ。

休憩地点の『長寿100年ベンチ』は、この場所にあった樹齢300年のアカマツを倒してそのまま設置したとのこと。300年ベンチにした方が良かったのでは…?