バラギ湖一周

この夏、無印良品キャンプ場主催の午前ネイチャーガイドを浅間山麓国際自然学校が受託している。浅間山麓国際自然学校インタープリターで補えない場合は、嬬恋村インタープリター会にガイド依頼が来ることになっている。9日の下見には行けないのだが、話を持ち入れた責任を感じぐるっと一周しておく。

ヤマオダマキが涼しげに揺れている。

湖に近づいたところでは、梢からしきりに野鳥の警戒声が聞こえた。先日、野鳥の会の児玉さんがシジュウカラの警戒声を紹介してくれた時の声に似ている。逆光で見えなかったがモズっぽく見えたがどうだろうか。


  


湿原に入ると、大きな鳴き声の野鳥の声に驚く。しばらく姿を確認できずに翻弄したが、葦の隙間からちょこっと覗いたのはオオヨシキリ(スズメ目ウグイス科)のようだ。オオヨシキリは本当にアシ原などにしか生息しないようなので、嬬恋ではここが一大繁殖地となっているのだろう。そしてここは観察には最適だろうと思った。

湿原から伸びていた樹はハンノキの他、イヌエンジュ(マメ科イヌエンジュ)もあった。この樹は乾燥だけでなく湿地にも強いようだ。


  


ノミノフスマ(ナデシコハコベ属)は初出場なので載せておく。

シロツメクサは江戸時代、オランダ人がガラス器具を箱詰めするときの詰め物として利用していたと言われる、ヨーロッパ原産の帰化植物。その種が増えたのか牧草として別に持ち入れられたかは解からない。アイルランド国の象徴だそうだ。

そのシロツメクサに群がっていたのがアサマシジミシジミチョウ科)標高1,000m付近の高原に生息するが、特に信州中央部高原地域、浅間山麓、北アルプス東側山麓が多いようだ。交尾中の個体がちょうど目の前にとまってくれ、感動的な映像をしばらく見せてくれた。


  


キショウブ(アヤメ科アヤメ属)はヨーロッパ原産の多年草。明治時代に渡来し現在は日本全土の湿地に野生化している。この種は破壊的に入り込んでくるタイプではないものの、見ててやはり親近感が湧かない。肌で外来種と感じる。

ハスの花には用はないが、満開だったので撮っておいた。しかし周囲にレンゲツツジがあるので、その説明を蓮華でするのは良いだろう。

桟橋の雰囲気が良い。あそこの上で、のんびりしたり調気法をさせてあげればいいなと思った。