芳ヶ平湿原ガイド



下谷さんの代行で休暇村鹿沢高原のお客様を7/22午前中、芳ヶ平にご案内することになった。午後はYOさんに引き渡し、、その後、本白根も行くというのだ。おいおい大丈夫か?

残雪と前日の雨で少し心配したのだが、まずは無事に引き渡すことができた。参加者も悪い足場できっと疲れたろうに。よくがんばってくれた。

今年のワタスゲは一昨年から見るともう一つだったかもしれない。しかし参加者はワタスゲに喜び、足場の悪い残雪も楽しみ、歓喜の中歩いてくれた。思い出のトレッキングになってくれただろう。


  


例によって植物の状況を。

スギナ(トクサ科トクサ属)は渋峠にもある。どうもスギナは北半球の暖帯から寒帯にかけて広く分布するらしい。横手山山頂(2,305m)にもあったかな?トクサと同じように珪酸をたくさん含んでおり、触れるとシャリシャリ感がある。スギナの群落を鎌で草刈りするとすぐに鎌が切れなくなるらしい。

昨シーズンの日本海側は文句なく多雪だったのだな。2年連続で雪害となった志賀高原の森。

イワカガミの花芽の開く前は少し気味が悪い。葉の伸び始めはあんなにかわいいのに。


  


クロウスゴは展葉と共に花が咲くのか。時期がずれると思っていたのだが…。

花弁が落ちたところが独特で気になっていた。撮っておいた。

のへんてこな形の花、コヨウラクツツジもたくさんある。しかし、色のまばらさではクロウスゴだって同じようなもんである。同時期に咲く低木2種の花の色が同様にまばら。例えばこの時期、あまりライバルがいないので花の色は適当でも媒介者がやってきてくれるとか?…ま、そういうことでは無いだろう。


  


視線を足元に。

ショウジョウバカマがようやく出るとは…。多雪のせい以外の何ものでもない。

イワナシの花が満開だった。昨年は5月31日にこのような花の状態だったように思う。もう、果実ができ始めているところもあった。


  


今日の湿原ではヤチスゲ(カヤツリグサ科スゲ属)が目立っていた。湿原の向こう端までずっと続くヤチスゲを見ているとすごく安らぎを感じた。幼き頃北海道でみた何かの景色に似ているのだろう。美瑛の麦畑とは少し違うかな…。

他に湿原で目立っていたものとしてツボスミレ。ワタスゲは別として。

最後のカーブを曲がり草津白根パークサービスセンターに向かうあたりのミネズオウが満開だった。