雄弘ヨーガ 3冊 (番場一雄著)
- 著者 番場一雄
- 出版 人文書院(1992/09)
- 単行本223p
- サイズ19cm
- \1,575
ヒトを含めおおよその地上生物は森林の中で進化してきた。森林浴が身体生理機能を向上させるのは当たり前のことである。無機質で有害な物質を含む空気ばかり吸っている都会の方々に森林内のフィトンチッド溢れる空気をたくさん吸ってもらいたい。森林ウォーキングを手軽な健康増進として提唱し、効果的な呼吸法を求める私がヨーガの世界を垣間見たいと考えるのはごく自然なことである。
日本における正統派ヨーガの始祖、故・佐保田鶴治氏の直弟子、故・番場一雄氏が、八万四千ともいわれるインドヨーガの体位法(アーサナ)から、長年のヨーガ実践の体験を踏まえて老若男女、病弱を問わず誰にでも実践できるエキスを抽出したのが「真言ヨーガ」である。佐保田氏より「瑜祇雄弘」(雄大にヨーガの正法を弘めよ)と託された番場氏が前屈・反り・捻り・直立・完全弛緩の5つの体位である「真言ヨーガ」を核にしながら展開されるさまざまなヨーガを、「雄弘ヨーガ」として伝道している。
理屈っぽい私は、?まずマンガでなんとなーく雰囲気を知り、?思想を新・ヨーガのすすめで理解したあとで、?さまざまな体位が紹介されている呼吸ウォーキングから〜を読んだ。ヨーガを理解するために?はぜひ読んでほしい。紹介したい部分がありすぎて困るが、その一部を紹介する。
【ヨーガの正しい実践を通してからだの「中心」(慈悲)つまり愛に目覚める】…「自律神経」はあなたの意思に直接関係なくはたらき続けている生命維持の神経のことである…この世に生を享けた瞬間から死ぬ瞬間まで心臓はもちろんのこと生体システムは休むことなく動き続ける。何の報酬も先に要求することもなく。それは無言ではたらき続けている生命原理によって支えられている。今日は疲れたからとかお金をくれないからといって、心臓を止めて休ませてもらうということはないのである。我々はそのような無報酬ではたらく素晴らしい生命システムのお陰で生きていられるのである。しかし我々はそれを当然のことと思っている…ヨーガを毎日正しく実践することで知らず知らずのうちにからだの中心が目覚め、自律神経が安定して素晴らしい健康とバイタリティーを回復していくことができるのは、ヨーガによって“形なき生命”である仏の神経あるいは愛の神経である自律神経の孝行感謝することによって、中心軸ともう一度しっかり手を結ぶことができるからである。あなた自身の中にある中心との結びつきはさらには大宇宙の中心、つまり天道と結ばれることになる。その時あなたは大宇宙の無限の愛にしっかりと抱かれ、それを中心軸にして大きく進化発展していくための大宇宙のエネルギーが、心身から湧き溢れてくるのを感じていくであろう。ここにヨーガ天道の真理がある。