朝日山南西斜面



4月2日の白根山地蔵峠トレッキングに向けて下見をしよう。しかし、既に県道466号線の除雪が始まっている!?それは困ったなあ。スタートから森に入るのも、しばらくアスファルトの上を歩くのもゴメンだなあ。しかも道路を除雪している方から注意を受ける。

「ちょっとアンタ、立ち入り禁止なのに入っちゃ困るんだよ。」

しかし話をしているうちに、どういう訳か通ることを許されてしまった。早速、緩やかな斜面見つけて森の中に入っていく。法性の滝手前、左上の森は雰囲気が良い。前から狙っていた場所だ。ゲレンデからの音楽も聞こえないし、冬の間のイベントとしての森林ウォーキングはここが適所だろうな。

少し登ると緩やかだった斜面は一変し急斜面に。ここからは木を掴みながらの登山となる。なかなかアドベンチャーなコースだ。というか、スノーシューをスポーツとした場合はこういうところを行くべきだ。稜線の雪屁では、カモシカがギリギリのところを歩いた跡があった。実際の所、カモシカは案外どんくさいのでこういうところで滑落してしまっていると思う。そういう死体を見たことがある。


  


ところどころにチシマザサが出ている場所がある。近寄ってみてみると、直径1センチくらいの幹はみんなスパッと斜めに切られている。ノウサギの仕業だが、安定した亜高山帯針葉樹林内ではごちそうの灌木であるヤマウルシやノリウツギなどは少ないので、チシマザサの硬い幹でも食べないとお腹が持たないのだろう。それにしても丈夫な歯だ。


  


帰り道、ほど良くお日様が出ていたので針葉樹林のグリーンが雪の白色に映えて鮮やかだった。

おだやかな風は樹々を揺らし、その影は白い雪面に映し出されてモノクロのにじみとなり揺らいでいる。こういった樹の葉の陰のゆらぎも、常緑針葉樹林独特のものだ。

目立たないが根開きがだいぶ進んでいるようだ。沢沿いには近づかないほうがいいな。…しかしこの後また数日間連続の雪。今年はいつになったら春が来るのやら…。