万座念仏山周遊コース
スノーシューコース開拓。今日は念仏山(2,031m)周遊コースにチャレンジしてみる。帰りは裏手に回り込めばあの絶壁を下ることにはならんだろう。
弦ヶ池に車を置き、万座ハイウェーを歩いて矢筈神社へ。まずこの動きが迷惑甚だしい。自動車専用道路だというのに。
神社に山に立ち入る許可と無事を祈願し、矢筈神社奥の森へと進んだ。
初めは、カラマツの植林地で少しつまらない。万座に来てまで、植林地を案内することはなかろう。
30分位登ると、稜線の雰囲気が出てくる。吹き溜まりも凄い。
シラビソの若木が、風雪で折れていた。直径8cm程の辺りで樹齢35年位である。やはり尾根沿いは成長が遅い。
1時間位で、念仏山山頂付近に到着。稜線の幅が広くなり、森が鬱蒼としてきた。この辺では陽樹であるダケカンバから陰樹へと移行する遷移を感じることができた。
ダケカンバの洞からコメツガが成長し始めている。洞に溜まった落葉などの僅かな養分を利用しているのだろうが、これ以上は無理だろう。この他にもう一本同様の状態のものがあったが、そちらも稚樹はコメツガであった。貧栄養の、痩せた土地でも発芽しやすいコメツガならではの離れ業なのだろう。
念仏山山頂付近はトウヒの大木が凄い。写真の様な樹がごろごろと。大きさの判断のために手袋をつけました。
もうちょい歩くと表万座スキー場上部に出てしまった!こんなに近かったの?ボーダーが「は?あんた何者?」と見ている中、森に戻っていくネイチャー木村。
さて、ここから相当悩んだ。弦ヶ池に向かって降りるコースを特定できない。こんなに急だったの?最大斜度では40度位あるぞ!?クラストの上に乗ったおとといの降雪がブレーキになりそうだったから、勇気を出して降りてみた。
降りる途中、カモシカの足跡を見つけたのでそれをトレースすることにした。入山する前に矢筈神社によくお祈りしておいたから、僕に道しるべを作ってくれたのかも知れない。
やっとの思いで降りてきた。ここは、ちょっと一般人は連れては来れないなあ。降りてきたところはカラマツの稚樹しかなかったがどうしてだろう?硫化水素ガスのせいか?今日は匂いは全くしないが、まあ早急に立ち去ろう。
しかしその下部、弦ヶ池の上部付近では、万座で僕が見てきた中では現在のところ最も安定感のある亜高山帯極相林があった。樹の太いこと太いこと!シラビソもこんな感じ。斜度もゆるやかで案内には最適だ。
よし、今回の念仏山周遊コースはあきらめて、次は弁天池+カラマツ天然母樹林+より陰樹の亜高山帯極相林というコースを開拓してみよう。