千代田区嬬恋自然休暇村スノーシュー



千代田区嬬恋自然休暇村では、来年から年に数回、スノーシューイベントを計画している。それを受けて林野庁吾妻森林管理署ではコースを設定し、山路の会と嬬恋村インタープリター会にガイドのレクチャーと今後協同でコースを整備していきましょうとのお話を持ち出してくださった。

講師は湯田六男さん。今日は流域調整官の小川純さんもいらっしゃった。

澄み切った青空の中、森の中をあるいた。ところが途中見つけたウスタビガ(ヤママユガ科)の繭は、それよりさらに澄み切った、鮮やかな黄緑色だった。


  


予定のコースは1時間少々の周遊コースなので、すぐに終わり、山路の会の提案で石樋まで足を延ばすことになった。行って見ると、やはりここでは石樋まで延ばした方が良い。ミズナラやモミ、サワグルミやダケカンバの大木があり、小動物の営巣に最適な樹洞もある。

話が盛り上がったのは大きなマユミが3本ある場所。ここに、ヤマブドウ、ツルウメモドキ、クマヤナギのツル植物が伸びており、写真のクマヤナギの話では、昔箸に使った、食べると美味い等、色々な話が出てきたが、茂次さんの「空気銃に使った」というのが意味が解らなかった?

ヤマウルシやカラマツなどの山の実が今年は豊作過ぎるのだという。そのため、本来冬は里に下りるはずの野鳥でも山に残っている個体がいるのだそうだ。


  


夏期の石樋ハイキングでは笹薮で近づけなかった大きな岩のそばにも行ける。カエルに似ているので「カエル岩」「ガマ岩」などの名前にしようかなどの意見が飛び交う。

まるでコシアブラのような黒い実が残っているのはキハダ(ミカン科キハダ属)だった。ここで最後に森林インストラクターらしい湯田さんのインタープリテーションが始まる。

参加者に同じ場所で同じ日当たり条件の若齢のキハダと老木のキハダの日陰部分をそれぞれ触ってもらう。すると、老木のキハダの方が、明らかに温かかったのである。これは、老木のキハダはコルク層が発達しているため、保温効果が大きいためだと言うのだ!

このインタープリテーションは面白いと思ったが、その保温されている元々の熱はどこから来たのかがまだ私にはうまく説明できない。例えば老木の外樹皮やコルク層は密度が軽く、空気をたくさん含むために熱伝導率が小さいので、触れたときに皮膚が熱を大きく奪われないので感覚的に温かく感じたとも考えられる。また、コルク層の保温効果により日中温められた樹が夜間に大きく温度が下がらなかったとも考えられる。

いずれにせよ、このインタープリテーションを行なう際には、厚いコルク層の付いたキハダの木のサンプルをポケットから取り出して見せてやるととても効果的だと思った。