キング・オブ・ザ・フォレスト







ヨーロッパで「キング・オブ・ザ・フォレスト(森の王様)」といわれるミズナラ。葉が散り背景が白銀となる冬、嬬恋牧場ではその樹形の全貌が浮かび上がってくる。このシルエットの美しさときたら、ない。


どこまでが幹か、どこからが枝だか解らないほど複雑に伸びた枝。緑の頃はたくさんの生き物たちを養うのだろう。そして樹の下は日光をほどよくさえぎり、葉の蒸散効果と相まって涼しく快適な空間をつくるのだろう。


材としてのミズナラの杢目は美しく、フローリングや家具に好評だという。しかし重く堅く、加工しにくいジャジャ馬の材だ。


名は体をあらわす。樹齢500年を超すほどの大木にもなるミズナラは、この森の生き物たちが最も頼りにしている樹なのだ。豊作の年は数万個のドングリもつけるだろう。


だから王という名がついた。「キング・オブ・ザ・フォレスト」という名がついた。