平成16年度版 環境白書


  環境白書 (平成16年版)


  編集 環境省
  発行 ぎょうせい(2004/05)
  大型本282P
  ¥1,600



これまで私が関係する環境省とは、地域社会での自然保護啓蒙活動を自然保護官と連携を図り推進する…という範囲であったが、先日のシンポジウムで登録すると誰でもなれる「群馬県環境アドバイザー」を肩書きとして紹介されてしまった事を契機とし、今後は環境省の考え方や施策を深く理解していきたいと思っている。



冒頭の小池百合子環境大臣のあいさつは、

「環境の世紀」と言われる21世紀はこれまで人類が経験してきた「産業革命」や「IT革命」に続く、いわば「環境革命」の時代であると考えます。環境を基軸として私たちのライフスタイルや事業活動のあり方を根本から見直し、真の環境立国を目指そうではありませんか。環境という人類共通のテーマのもとで日本がリーダーとなって世界中に持続可能な発展をもたらすことは、「環境のわざと心」を有するわが国の責務なのですから。…と書いてある。



大気環境(温暖化、オゾン層、化学物質)、水・土壌・地盤環境、廃棄物・リサイクル等物質循環、自然環境保全とふれあい、国際協力など、環境省の範疇となる分野は広範囲である上に専門的で、白書内容は20文字や30文字の専門的単語が羅列する非常に読みにくいものとなっている。また近似なプロジェクトや重複するシステムが次々と紹介され、深い理解を得ながら読んでいくと縦割り国家施策に異議を唱えたくなってくる。私が白書に慣れるには時間がかかりそうだ。



しかし国も、社会の中で具現化している部分はまだ小さいが、施策としてはかなり動いているのだなとの理解を新たにした。グリーン購入、低公害車への乗り換え等は国が率先して行なっているようだし、数種の温室効果ガス以外の化学物質等の排出削減や処理はゆるやかであるが規制の下、順調に進んでいるようだ。



読み方に工夫が必要?だが、一度読んでおくといいだろう。