森の力 〜日本列島は森林博物館だ!〜


森の力―日本列島は森林博物館だ!


著者 矢部三雄
発行 講談社(2002/09)
¥924



森林にある程度興味がある一般の方に、もう少し深く、そして森林全体を見る力をつけるのに良い一冊である。前半は少し退屈かもしれないが、後半はなるほどネタも結構出てくる。話に流れとテンポがあり、そのままインタープリテーションに使える話も多い。僕のネタとも結構ダブっている。矢部さんとは考え方が合うようだ。



最後の方、21世紀の森林展望として痛快な予想コメントがある。



?@自国の森林を温存して外材を大量に輸入する日本に対する国際的な批判が高まり、木材貿易に対する国際的高率関税が課されるなど、輸入木材の価格が高騰し、輸入量も大幅に減少する。



?A京都議定書二酸化炭素放出量削減目標を達成できなかった日本は国際的批判を浴び、化石エネルギー多用型の資材である鉄、アルミニウム、プラスチックといった素材に対し高率の炭素税がかけられ、木材価格も相対的には他資材に比べ価格競争力をもつようになる。



他にもいろいろあって面白いのだがこの辺にしておきます。料金も手ごろなので、ぜひお読みください。