冬芽観察
万座ハイウェーを下る。雪まくりが発生している。雪解けなのだ。
土手下にサワグルミ(クルミ科クルミ属)があった。この木は標高1,800mでも育つのだなあ。…でも恐らく最高地点に近いのではないか。
カツラ(カツラ科カツラ属)の幼樹も見られる。まだ20年生か。西暦2100年までに地球の温度は現在より1.4℃〜8.6℃上るのだという。今ようやく中部日本最高地点に根付いたカツラは、22世紀にはこの地が最適地となるのだろう。
万座ハイウェーを更に下る。
ヤマハンノキ(カバノキ科ハンノキ属)があった?…というのは、この木はヤハズハンノキかもしれない。冬は判別は厳しい。春以降、葉で確認するしかない。たっぷりついた雄花が今か今かと春を待つ。
そして、サワグルミ…のはずの木の冬芽は、変なものが付いていた!なんじゃこりゃ!裸芽のはずなのに芽鱗?しかも中から何か出てきた。春に鑑定持ち越しか。
更に下る。1550m付近。
ヤマナラシ(ヤナギ科ハコヤナギ属)の冬芽は案外ゴツゴツしていた。この木は50年後、日進館−熊四郎山を覆いつくす木かもしれない。
イタヤカエデ(カエデ科カエデ属)の冬芽も特徴があった。葉がよく茂り板でふいた屋根の様に雨が漏らないと言うが、どうだったかな。ならば下草は少なくなっているはずだ。
パッと見、解らなかったのがこのニキシウツギ(スイカズラ科タニウツギ属)。なかなか、ドライフラワー姿も良いものだ。
ヨーロッパで『クイーン・オブ・ザ・フォレスト』と呼ばれているブナ(ブナ科ブナ属)。成熟した大人の森を証明してくれる木の冬芽は、どんなのだろう。ワクワクしながら近寄った。
あれ?こんなに小さいの?10mmもない。小さくてピントも合わなかったが、日当たりの良い上部の方はもっと大きいのだろう。