万座峠−七味温泉へ

秋はやることが多い。

万座峠−七味温泉へのルートは群馬県側から万座への道路がなかった頃、万座へ登る主要道路であった。昭和11年5月15日、日進館に泊まった種田山頭火もここを越えて信濃へ向かったのだ。

雨のたびに土砂崩れとなるこの分水嶺はその浸食によって奇岩が立ち並ぶ。通常は閉ざされているがこの紅葉の季節だけ通れるのだ。先に続く松川渓谷はここも含めて日本の紅葉100選に選ばれている。歴史も景観も優れた趣あるいい道である。

 


今日良かった木はリョウブ(リョウブ科リョウブ属)。

この若い葉を飯に炊き込む令法飯(りょうぶめし)は木曽御岳の行者の食物として有名。救荒食物(飢饉のときの代用食)として、葉を乾燥して備蓄したこともあったとの事。紅葉がこんなに良いとは思わなかった。

ハリギリ(ウコギ科ハリギリ属)は大きなカエデのような葉をつける。黄葉していました。面白い樹形だったのでパシャリと一枚。あの枝分かれの場所にツリーハウスを…


 


今日の目的の一つはこの木に用があった。

ブナの実を採取するつもりだったのだ。ブナの実はフレッシュでも食べれ、結構旨いらしい。…今年は台風でみんな落ちてしまったようだ。また来年までおあずけとなる。

二つ目の目的はこの出店。秋は一度はこの谷を下りきのこ汁をやることにしているのだ。今年店を出していたのは蕨温泉のみはらや亭(そば屋)さんだった。きのこ汁一杯¥200。