草軽電鉄廃線跡 下見

今年のプレ嬬恋DC商品の一つ、草軽電鉄廃線跡ツアーの現地下見を行った。

もちろん、以前に歩いているコースなのだが、コースの時間配分の確認、そして商品として意識した場合だと、また何か違った発見があるかもしれないからだ。

湯川の支流の一つを上る。このあたりは林の感じはとてもよく、私の好きな雰囲気だ。大きな樹木もある。あずまや、トイレもあり、大切なポイントとなる。


  


このコースはハイキングコースではなく、林道を歩いていく。古瀬入り口付近で見られたような大径木は徐々に姿を消し、雑木林の二次林となる。

やがて、お目当ての遺構に行くために藪に入る。これが、かつての草軽電鉄廃線跡。通常、もっと藪化してるはずなのだが、この雑草の少なさは、どなたかが気を利かせて下刈りしている可能性がある。


  


ここが柳川橋梁跡。人の気配ももはやしなくなった古瀬の山奥にいきなり出現する。あっと驚くとはこのことだ。

帰り道で山ほど実がなっていたのはクマヤナギ(クロウメモドキ科クマヤナギ属)。つるにしてはとても頑丈で、よく細工に使われている。

見たことのない花だなあ…と思ったら、何と、フデリンドウの果実(螬果)だった。二裂している雌しべの先端部分がそのままの形状で残っている。種子を散布させるためにがま口を広げ、種子が出て行った螬果の状態なんだと。斉藤敦さんによると、梅雨時の雨を待って水の浮力で散布させようするらしい。はー恐れ入った。


  


林道に戻って先に進むと、どうもかつての路線跡のようなところがある。こういうところは、そのまま林道として使うことができなかった理由があるということだ。

この先は、カーブのある橋梁を発見することができる。ゆっくり走っていた軽便鉄道であった草勝電鉄ならではの、カーブのある橋梁となっている。

ぐるっと回り込んでもう一枚。こちらからは、少し近寄りにくい藪となっている。


  


カーブのある橋梁の下には、先ほどとは別の湯川支流が流れている。緩やかな流れで水遊びでもしたくなる、いい沢だ。

林道に今咲いているのはハクウンボク(エゴノキエゴノキ属)だろうか。

高圧電線の下の木が伐られていて、よいコンケイブ地形となっている。ここでお茶でもするといい。


  


英美子が見つけてくれたのはヤマドリの羽だった。とても長い。80センチ位ある。

林道をそのまま歩くと最終的に、軽井沢ふれあいの郷 という名前の別荘地に出る。どうやら高級別荘地のようだ。

長日向のバス停まではここから10分ほど。この後、エスケープルートも見つけることができた。よーし、商品完成。


  


帰り道、白糸の滝に寄って、以前、信濃路自然歩道斜面上にあった謎の大木の樹種を確認しに行った。この時期だから葉で確認できる。

あーそうか、イタヤカエデね。イタヤカエデは巨木になる樹だし、葉も対生だ。カエデだとは気付かなかった。