草津サイクリングロード下見

4/15の最終下見。私は最近は「2級樹医」という肩書きを使ったインタープリテーションをすることが多いが、今回はどうしようか。この樹洞があるクリの木とないクリの木、じっくり見比べるのもいいがそんな時間はなかろう。

コシアブラは、枯れ枝が根元から折れなくても、それを包み込み修復してしまう。形成層の細胞分裂が活発なのか、皮のほうがより多く形成されるのか…。しかし外見も皮が余っているように見えるから、そんな特徴を持っているのだろう。


  


カラマツの幹の一部が凹んでいる。捩れているのはそう成長したのだ。樹幹辺材腐朽菌の仕業であろう。

激しく修復を行っている最中のモミの木。しかしこの、黒色というのはどういう現象なのだろう?

つば状になった葉柄の基部からして、ウグイスカグラではないだろうか。


  


折り返し地点、日陰の石垣に苔がたっぷりと。しかし中央の写真は光のあたる左側(南側)でも苔が生えている。これは洞で弱っていてフィトンチッドの発散量が少ないから…ではいささか説明が乱暴だろう。実際には、この洞に水が溜まって湿気を帯びるので、水際で繁殖する苔が増えたのだろう。

ミズナラ若木の皮は、酷くはがれやすくなっていた。この林内環境でどうしてこのような樹皮になったのだろう?…あ、そうか、風に当たらないから剥してもらえないのか。


  


サイクリングロードだけでは変化が無くてつまらない。少し藪に入ってみてもいい。足元にはモミの子供たちがたくさん。マンネンスギとの違いを調べさせてもいいだろう。

このような、木が絡まっているのを見てどう思うだろうか。解いてあげたいと思うか、それとも伐ってしまえと思うだろうか。


  


ホオノキが多い草津。この冬芽と葉痕は、覚えてもらおう。

全体的に黒っぽく見えるシラカバをよく見ると、やっぱりカバノアナタケが。実際には、シラカバのかなりの数が、カバノアナタケの子実体を幼菌レベルで持っていると思う。気がつかないだけなんじゃないかな。


  


ツグミ(スズメ目ツグミ科)が遊んでいる。

うーん、中途半端な一枚。ツノハシバミ…どうかな?

かつての野球場跡で芝生をつついていたのはイカル(スズメ目アトリ科)。どんな虫がいたのだろう。


  


あれ?なんだろう。ケヤキかな?冬芽を採っておいたが無くしてしまい不明。葉が出てから調べよう。

コース分かれ目のクリの木は、濃紫色の地衣類がまるで北斗七星のように見えてきた。だいぶ余裕が出てきたかな。