山渓カラー名鑑 日本のきのこ


  日本のきのこ


  著者 今関六也 本郷次雄 大谷吉雄
  発行 山と溪谷社 (第1刷1988/11、以後随時更新)
  大型本623P
  ¥4,720



多数のきのこ本が出回る中、この価格のランクでは本書が最も信頼性が高い。しかし、1988年11月初刷のものから私の持っている2002年9月では23冊となっており、現在は2005年7月刷のものが一番新しいという。それだけ、日本のきのこは遅れており、今盛んに食毒等を更新している最中なのである。



いきなりきのこと図鑑と照らし合わせたくなるのだが、その前に



P7.日本のきのこ総論

P14.凡例・本書の使い方



をしっかり読んでほしい。



●  ---食用になる。

●● ---食用になり、おいしい。

●●●---食用になり、きわめておいしい。

●○ ---食用になるが、料理法、食べ方を間違えると中毒する。

●●○---食用になりおいしいが、料理法を間違えると中毒する。



毒きのこも同様に、毒の強さも赤丸の数(1〜3)で示してある。



さらに、P591.あとがきも先に読んでほしい。本書の中で味区分がA,B,C,D,と分かれているが、



A---形がしっかりしていて、風味に癖の少ないキノコ。ヒラタケ、ブナシメジなど。

B---ぬめりのあるもの、煮炊きするとぬめりが出るもの。ナメコ、エノキタケなど。

C---においの強いもの、苦味のあるもの、風味に癖のあるもの。マツタケ、シイタケ、コウタケなど。

D---肉質に特徴のあるもの。口当たりがぼそぼそしていたり、歯ごたえがコリコリでいていたりする。ハツタケ、キクラゲなど。



という意味で、味の区分ではない。きのこ料理と用語とつくり方、毒きのこときのこ中毒についてもしっかり載っているので、先にあとがきを読んでおかないと後悔することになる。