自然保護法講義
- 著者 畠山武道
- 発行 北海道大学図書刊行会(2004/04)
- 単行本328P
- ¥2,940
2006年ビオトープ管理士試験の教読本。「自然」という言葉は多義語であり「自然」に関する行政機関は多数存在する。よって自然保護に関する法はさまざまであり、ネイチャーガイドとしての私の立場から直接関係する自然公園法や森林法などの法律はその膨大な法の氷山の一角に過ぎない。そして環境法に興味を持つためには、公害法からではなくて自然保護の説明から入るほうが効果的である…と筆者は考える。
河川法、海岸法、公有水面埋立法、砂利採取法…なども自然に悪影響を与えるおそれの高い公共事業法であるとして本書の対象に加え、その仕組みを説明している。
章としては9章に分け、その章、節に関係する各種法律を検討している。
- 第1章 自然保護法の発達
- 第2章 自然保護法の体系
- 第3章 自然保護法の基本理念
- 第4章 森林生態系の保護
- 第5章 河川生態系の保護
- 第6章 海岸・湖沼・湿地生態系の保護
- 第7章 自然景観の保護
- 第8章 野生生物と生物多様性の保護
- 第9章 自然保護のための法的手段
しかし当然のことながら、膨大な頁数にわたる各法の全文までは載っていないので、ネットなどで気になる法を印刷し、それと照らし合わせて読むと理解が深まるだろう。とにかく読み応えのある一冊である。