自然学校をつくろう - あなたも自然体験活動のリーダーになれる


  自然学校をつくろう―あなたも自然体験活動のリーダーになれる


  著者 岡島成行
  出版 山と溪谷社(2001/12)
  単行本287p
  ¥1,260



著者である大妻女子大学教授、岡島成行氏は大学生時代に植村直己氏と山岳部経由で知り合い、懇意の仲であった。1984年1月、冬のシアトル郊外。植村氏と岡島氏は明け方近くまで酒を飲んでいた。「自然学校がいい。もう帯広に土地があるんだ。市長さんが用意してくれている。南極が終わったら、おれ、自然学校をやる。山や自然から教わったことがたくさんあるから、それを若い人に伝えてあげたいんだ。お前も手伝ってくれよ」。翌朝、植村氏はアラスカへと飛び立ち、厳冬のマッキンリーで行方不明となり、帰らぬ人となった。



その年の秋に帰国した後、岡島氏は何かに引き寄せられるように日本で自然学校を普及する仕事にのめりこむ。環境問題の専門記者という立場から、自然とのふれあい体験の推進といったテーマは取り組みやすいこともあった。1987年秋、山梨県清里キープ協会に全国から焼く100人の有志が集まり、日本に自然学校をつくろうという会議を開いた。それが任意団体の日本環境教育フォーラムとなり、97年には環境庁所管の社団法人となった…。



現在の日本の自然学校の浸透発展に大いに寄与した岡島氏が、自然学校と自然体験について思いをつづっている。この一冊を読めば自然学校とは何なのか、そして自然体験がなぜ必要なのかが理解できます。自然学校関係者だけでなく、野外活動一般の関係者全てに読んでもらいたい一冊である。