科学とスピリチュアリティの時代 ― 身体・気・スピリチュアリティ


科学とスピリチュアリティの時代―身体・気・スピリチュアリティ

  • 監修 湯浅泰雄、春木豊、田中朱美
  • 企画 人体科学会
  • 出版 ビイングネットプレス (2005/04)
  • 単行本366p
  • ¥2,940


ナチュラリスト”と呼ばれる人種と交際していくと、どうも“spirituality(スピリチュアリティ霊性?)”という言葉が出てくる。なんとなーく解かるような気がする…が、もう少し理解を深めるために読んでみたのが本書。



人体科学会は、人間性の本質について学際的・総合的な視点から科学的に研究することを目的している。科学技術や経済発展が顕著な現代社会は、その反面、精神の不安、モラルの衰退、愛の喪失といった心理的危機が広がっている。それで、東西の文明の古い英知を現代において問い直すという立場から人体科学会を設立したという。



人体科学会公式サイト

http://smbs.gr.jp/main/modules/news/



ここのメンバーが凄い。学者、医者、哲学者、武道家、超能力研究者、各種専門家…そうそうたる会員が“スピリチュアリティ”について自由に執筆し、それを8つのテーマに分けた構成になっている。“スピリチュアリティ”についてなんと様々な捉え方があるものだと思う。…結局、私は「“スピリチュアリティ”とは何であるか?」の問いに答えられるようにはなれない。



しかし、【第7章 科学】では、ニューヨーク−仙台間の遠隔ヒーリング実験、念写実験など、この学会では超能力が科学の方法を適用してあたりまえに研究が進められている。これだけの知識人が名を連ねる書籍でそう書いてある。驚いた。



【第8章 将来の展望】では、21世紀は世界史的な思想的変革の時代になるのではないかと予想される。現在の先進諸国の思想状況をみていると、倫理観・人間観・自然観などの面で、従来の考え方・やり方は行き詰まりに来ているという不安が次第に深まりつつあるように思われる。スピリチュアリティ霊性という主題が注目を集めるようになった時代背景も、そういうところにあるのではないだろうか…とある。