免疫革命


免疫革命



数年前、弊社の大野社長より「社員達で読み回すように」と、預かった本。西洋医学は遺伝子だ、ゲノムだ、タンパク分子解析、と人体の身体のとてつもなく微細な仕組みを解明してきた。しかしその治療法は抗ガン剤、消炎鎮痛剤、ステロイド薬投与など、治療を長く続けていると破綻をきたすようなものが多い。身体全体の健康にとって、果たして本当に意味のあるものかどうか危ういのである。自律神経と免疫のしくみを深く理解することで、身体の治癒力を上げるような発想、例えば身体全体をとらえ、バランスを整える働きを全身で考える東洋医学的な代替医療を、生活スタイルの上でもふだんから取り入れてほしい…という内容である。



しかし私にとっては、森林浴をすると副交感神経が刺激され自律神経のバランスが良くなる効果…というものを、自律神経について理解を深めるために読み直してみた。



自律神経は交感神経と副交感神経の拮抗状態で調節されている。交感神経は働いたり、運動したり、気持ちが高ぶったり、あるいはうんと悩んだりしたとき、つまり、人が興奮するときに働く神経で、副交感神経は、休息したり、ものを食べたり、あるいは眠ってしまうときに、ゆったりとしたリラックスの体調をつくる神経である。交感神経が優位になると顆粒球が増え、副交感神経が優位になるとリンパ球が増える。白血球の基本であるマクロファージから貪食能を強めたのが顆粒球、貪食能を退化させ免疫をつかさどっているのがリンパ球。



最後の結びが気に入った。【究極の健康法とは、自然のリズムに乗って生きること】日中は疲れるくらいに活動し、ある程度交感神経を優位にさせて、夜は副交感神経を優位にさせリラックスした方がより自然である。お天気のいいときは活動的になったり、社交的になったりして、がんばりもきくけれど、雨の日は一人になって自分を見つめるような静かな時間にして使いたいと思うのが自然である。季節によっても自律神経のバランスは変化する。冬は寒さに耐えるために交感神経緊張状態になりやすく、仕事がはかどりやすい。逆に夏は低気圧の影響もあって副交感神経が優位になるので、夏休みをとって休むべき。…充実した人生、健康でいるための秘訣とは、日内リズム、気圧のリズム、年内リズムに合わせて生きる、興奮と休息がほどよい揺らぎで訪れるような生き方、それは自然のリズムにしたがって生きることであり、身体と心の健康を保つことに通じている。