平成16年度版 循環型社会白書


  循環型社会白書 (平成16年版)


  循環型社会構築の障害とその克服に向けて −不法投棄の現状と対策について−
  編集 環境省
  発行 ぎょうせい(2004/05)
  大型本192P
  ¥1,600


「環境白書」からさらに焦点を絞り込み、社会的な関心が極めて高い廃棄物・リサイクル問題を中心に、循環型社会の形成に向けた様々な取り組みについて記述している。



廃棄物はそれを排出する者にとって不要なものであるため、その処理に適正な費用や労力をかけるインセンティブが働きにくく、「悪貨が良貨を駆逐する」構造になりやすい。安かろう悪かろうの処理が行なわれやすい実態がある。そういったリサイクルをめぐる障害に向けての国の対応・施策も詳しく書いてあり、大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済社会活動様式から循環型社会へ移行させる動きはゆっくりではあるが着実に進んでいるのは理解できた。



途中のコラムでは、『デスクトップパソコン1台を製造するには240?sの化石燃料(パソコン本体の約10倍の重量)、22?sの化学物質、1,500?sの水など全体で1.8tの原材料・エネルギーが必要』などと、ちょっとした話の材料も見られる。



巻末には、

・平成13年1月施行 循環型社会形成推進基本法

・平成13年4月施行 資源の有効な利用の促進に関する法律

・平成13年5月策定 廃棄物の処理及び清掃に関する法律

その他同時期に施行された各種リサイクル法の概要が載っており、何かの際の引用にも使える。