インタープリター養成講座2005 3日目

■講座7 自然体験活動の指導法

講師:林野庁吾妻森林管理署 森林ふれあい係長 湯田六男様

前半はプロジェクターを使用したプレゼンテーション。これまで長年、自然体験活動を指導してきた経験の中で生じたさまざまな事例、その傾向と対策を話してくださった。インタープリターとしては最も実践的な講義内容であったと言える。

驚いたこと、困ったこと、思い込みの危険等…。そして自分の引き出しをどこまでも多く用意し自分を高めること、しかし実際に活用するのはその一部分にとどめておくことがコツなのだとも話された。

後半野外に出てのインタープリテーション。参加者の感性を導くインタープリテーション、そして掘り下げた質問に対してはしっかりと詳しく答えられるその知識の豊富さに皆感銘を受けた。


  


■講座8 自然の理解

講師:信州大学教育学部 助教授 井田秀行様

最後を飾る講師は第一線の研究者。しかし井田様は教師を目指す学生達に自然や森林生態系等を子ども達に解りやすく説明する方法などをも指導されている。本講座講師に最適の人であった。

「学会で発表された内容を一般の方々に解りやすく説明していく人材が不足している。その橋渡し役にぜひ皆さんになってもらいたい」とのお話からスタート。講義内容はどんな難しいものに…?と思いきや、施設の付近を軽く散歩しながら身近な自然、オオバコやヨモギ、イグサなどを手に取り先人の知恵を中心としたさまざまなお話が出る。参加者もいろいろな意見を飛ばし盛り上がった。

ドングリの話では、ここぞとばかりに学説が次々と出てきた…!ではなくて、これは小学生と同じことを話しているのだという。題材によっては子どもでも大人でも知的欲求を満たせることができるのだと知らされる。

室内でのプレゼンテーションでは、「森は生きている」「森林と人との関わり」の二つを披露し、森林の歴史的蓄積による階層構造の発達、ギャップと更新のお話等をしてくださった。

この後、終了証を授与しお流れ解散。最高の3日間、最高のインタープリター養成講座だった。本講座をコーディネイトさせてもらえた事、大勢の方々が参加してくださった事、最高の講師陣に出会わせてくれた事、全ての事に感謝を捧げる。