インタープリター養成講座2005 1日目

菅峰上空の雲の合間から降り注ぐ陽光が、嬬恋平野を輝かせている。神々しい風景に何か今日、素敵な事が起こりそうな予感がする。

待ちに待った嬬恋村インタープリター会主催による【インタープリター養成講座】。定員30名のところ36名の申込みがあり、当日は35名のご参加をいただいた。

■講座1 人と自然、社会、文化の関わり

講師:嬬恋村郷土資料館館長 松島榮治様
 第一部 『峠を越えての文化の流入』 =嬬恋村の歴史的発展の中で=
 第二部 『いのちと家族について考える』 =噴火で埋まった村の話=

資料館から黒色研磨注口土器、礫石経など、貴重で重要な資料をたくさん持参の上、ご講義いただいた。

「通常の講義は90分。その倍の180分の講義を依頼されたのは私も久しぶりです…」なんておっしゃっていたが、始まれば予想通りありとあらゆる話が出て、時間が足りなくなってしまった。

今回の講義内容の基となされた松島様の小冊子から抜粋すると、
嬬恋村はこのような山奥山間の厳しい自然環境にあるため、ここに住む人達の間には潜在的に僻地意識があり、歴史観は総じて低く、あえて言うならば僻地史観ともされるものがある。その僻地史観は特に実在しない架空の人物を取り上げてその実績を紹介したり、史科的に不確かな事象を恰も実在したかのように取り上げるなど科学性・合理性を欠く場合が多く、僻地史観の裏側はとかく問題とされる部分が多い…」

この地にまつわる伝説はあくまでも伝説として紹介し、インタープリターとして史実を色つけることなくきちんと参加者に説明してほしい…との思いを話された。


  


■講座2 安全対策 普通救命講座 AEDについて

講師:吾妻広域西部消防署嬬恋分署長 野口善行様と署員の皆様

現在の消防署による普通救命講習はAED(自動対外式除細動器)を用いた心肺蘇生法の講習を取り入れている。

AEDを使用してみると、機器がこと細やかに音声指示を出してくれるのに驚いた。現在嬬恋村には10機も無いのではと思われる。安くとも1機30万円はするというのだが、早く一般普及して一体5万円位になってほしいものだと思った。