研修会下見(本白根山)

ひょんな事から、『全国森林インストラクター会研修会in群馬』のガイド役をやることになった。諸先輩方をガイドするのは心苦しいのだが、湯田師匠のサポートがあることと田中会長の指令なので潔くお受けすることにした。入澤さんとの4人で下見に行った。

ヒカリゴケは親ゴケから飛び出した胞子が発芽し、糸状体となる。その中にレンズ体というものがあってそれが反射するのだそうだ。親ゴケになると反射しなくなる。・・・そうか、だから去年見た場所でも雪解け直後や晩秋は光らないのだ。レンズ体を持つ子ゴケがいないんだもの。手前が親ゴケ、光っている奥が子ゴケ。

途中、ハイマツ(マツ科マツ属)がその後伸びてきたオオシラビソに被圧されそうになっている場所があった。50年後には恐らくハイマツは日陰となり枯れてしまうのだろう。この場所は使えるかな。


  


今回の研修会では基本的に、絶滅寸前のコマクサを保護増殖し山に戻してきたその活動の成果を見聞きするというのが一つ目の狙いである。よってコマクサの歴史をもう一度確認しておく必要がある。今日、いろいろと話を聞けてよかった。やはり、干川文次さんが撒いた種と山口雄平さんが育てた苗はこの白根のものである。決して園芸品種などではない。

今までミヤマハナゴケの枯死したものと思っていたものはマキバエイランタイ(ウメノキゴケ科エイランタイ属)という地衣類。おどろいたなあ。


  


帰り途中、尾根筋から鏡池を見下ろすと、紫色であるはずのオオシラビソの球果が緑色になっている!僕は単なる緑咲きだと思うのだが、湯田師匠は調べる気満々になっている。

ゴゼンタチバナ(ミズキ科ゴゼンタチバナ属)は、葉が6枚にならないと花が咲かない・・・のだが以前4枚で花のついていたものがあった。今日注意深く足元を見ていると、葉が花茎の途中から出ているものがあった。さらに進むと葉が2段になっているものを発見!これは凄いのを見つけたかも!結構変異体が多い種なのだということがわかった。