春の湯尻川歩道トレッキング



今年度最初のふれあいハイキングに参加してきた。春の湯尻川歩道を歩く。今回は見たまま撮ったままにつらつらと並べていこうと思う。春だしそれでよい。

ヤナギの芽吹きはいつ見ても飽きない。なんかほのぼのする。

紅葉館あたりの土手の上に、福寿草キンポウゲ科フクジュソウ属)があった。嬬恋にもあるのだなあ。知らなかった。見よ、この黄金色を。


  


「木村さん、あれ知ってる?」滝沢課長が言った。「・・・3文字。」

「3文字?・・・デビルでもないしサタン・・・でもないし・・・」

「カルラ。」

ガルーダなら聞いたことがあるが本当はカルラというらしいのだ。カルラ(迦楼羅)とは仏法を守護する八部衆の一。インド神話に出てくる巨鳥で、金色の翼を持ち頭に如意宝珠を頂き、つねに火焔を吐き、竜を常食としているのだという。

そして、ここでは百体観音最後の観音様、千手観音を守護していたのだ。いやあ、勉強になるなあ。


  


このつり橋は木賊(トクサ)橋という。は?どうやったらこれでトクサって読むの?

トクサはこの辺りにたくさんあるこの常緑シダ植物。砥草と書く。名前の由来は、茎に珪酸を多量に含んでいて、突出した筋がざらつき、なんと木材や金属の研磨に使用したのだという。歯ブラシの代わりにもなるという。

ためしに自分の爪を削って見た。いやいや、良く研げること。


  


「ほら、木村さん、良いの落ちてたよ。」小林さんの手にはウスタビガ(ヤママユガ科)の繭が。まだ羽化前だ。この後観察できたら面白いなあ。

河原沿いはハンノキ属が多い。真ん中はハンノキ(カバノキ科ハンノキ属)、右はツノハシバミ(カバノキ科ハシバミ属)である可能性が高い。今回は鑑別する気なし。


  


中間ポイント、玉だれの滝へ。落差8m、小ぢんまりした森の中の滝。しかし水は綺麗。苔むした岩もいい。

そして、今日はたくさんのオオルリ(スズメ目ヒタキ科)がいて感激した。普通は僕のデジカメでは撮るのは困難なのだが、芽吹きが未だで森の見通しが良かったことが幸いしたのか。深みのある蒼色だ。これが瑠璃色なのだ。


  


諸田さんがおもむろにカメラを取り出した。越冬明けのヒオドシチョウ(タテハチョウ科)がいたのだ。まだ寒いのか、人間が近づいても逃げない。

遊歩道沿いにはいたるところでミズナラのドングリが根を伸ばしている。芽生えの頃にもう一度来たい。先日『タネはどこからきたか?』を読んですっかりその気になってしまった。

整備された小道が出てくるともうすぐ終わり。やはり森は大勢でいくと発見が多い。とても楽しかった。


  


昼飯時、前川さんが『ふきのとうのかりんとう』をくれた。かりんとうの様に硬くはないのだが、嬬恋ではこれをかりんとうと呼ぶ。

午後からは秋野さんによるヤマアカガエル等の説明、松崎自然保護官からの連絡事項の後、総会の運びとなった。・・・広報担当幹事を依頼されて困ったが、力のあるメンバーのサポートを約束してくれたので承諾した。