桐の種



万座ハイウェーの入る手前あたりの桐の実が完熟していた。
半月前(真ん中の写真)、来年の花芽の下には青々した葉をたくさんつけていたのに、何時の間に散ってしまったのだろう。

桐の生長は早く、女の子が生まれた時に植えると、嫁に行く時には箪笥(たんす)の用材になるという。この大きな葉でたくさん光合成をしていち早く大きくなる生存戦略を執っているのだろう。

種を割って中を見てみると、ダケカンバのように種に薄い翼がついていた。…思い出した。もともとこのタイプの風散布種子をキリ型というのだ。このタイプは太陽を極端に好む陽樹。日陰ではまず発芽しない。大量の種子を風散布によってバラ撒き地表にシードバンクを形成する。地表の撹乱(台風などの自然破壊作用)による更新を狙っているのだ。