太融寺 龍王大神様

大阪市北区に寄っておいて、龍王大神様に挨拶しないで帰るわけにはいかない。昨日の夜も、ピシっていう物音で何度も目が覚めてしまった。龍王様が「お前ちょっと来い」って言っていたに違いない。2時半前後は激しかったなーおおコワ。

しかし、何故か今回は凄い迷ってしまった。ホテルから20分で着く所なのに、1時間以上うろうろ。ようやくご神木に近づくと、周りはイチョウではなく、茶色く紅葉する街路樹だったので、黄葉をつけたご神木はとても目立っていた。街路樹の樹種は確認せず。樹医を目指す者が樹種を確認しないとはとんでもない話だが、今日はそれどころではないのだ。

一番右の写真、わかりますか?道路に立っているんです。伐ってはいけないご神木。そのいわれは、このサイトが解かり易いかな。

鎮守の里 神在月の神社訪問 : 堀川戎神社から龍王大神(H20.7.5)
http://kamiariduki.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/h2075_6f61.html


  


少し写真を撮っていると、どなたかが現れてお参りを始めた。結構真剣にお参りをしている。ああやって、勝手に開帳してしまって良いのか。私もそうしよう。

終わったようなのでインタビューをさせてもらうと、この方も元々はオカルト的にこの樹に興味を持ったのが初め。ある時、「一度、真剣にお願い事をしてみよう」と思い、早速そうしてみると驚くほど効果があったそうだ。それからはできる限り移動の際はこの道を通り、これまでの報告と今後のお願いをしているそうなのである。特に、人間関係のもつれなどに効果を示してくれるそうだ。

…私は20年ほど前、この樹に八つ当たりして枝を折ったことがある。それから、本当にろくな事がなかった思い出がある。流れ流れたおかげで今の万座の暮らしがあるから結局良かったのだが、それも、実際には私が樹を護る側の人間になったから、私を取り巻く環境を良くしてくれたのかもしれない。

8月末に挨拶しに来た時には、お近づきになろうと思って酒とつまみを用意し、樹の周りに撒いたのだが、あのあと万座に帰ってきてから酷いめまいに悩まされた。病院に行こうか本当に迷っていた。それは、今考えると、飲みたくもないのに無理に酒を飲ませた私にばちを与えたのではないかと思う。あのころは銀杏をたくさんつけていて、実を充実させるのに水をいっぱい必要としていたはず。そこに酒なんぞ飲ませたもんだから、さぞ調子が狂ったことだろう。酒を撒いた時、どうもご神木は私に対して何か言いたいように感じた。怒りも少し感じた。本当にそう感じたのだ。

このご神木には、蛇が巻き付き、樹を護っていたと言われる。樹幹は枯死部と生木部が複雑に入り乱れ、さらにそこに新たな根幹を発生させている。まさに蛇が巻きついているようだ。


  


下から見上げると、樹幹と樹冠龍王大神様の板と文字、赤い鳥居、とても良い雰囲気だ。これはご利益あるわー。

では、私もお礼と今後の決意を報告して行こう…と思ったら、また参拝者が現れた。結構長いて、10分間以上もお参りしている。仕方ないからマジマジ周りを見たり、樹の傷口に手を当てて早く治るように祈ったりしていた。

裏側にあったアロエは、きっと町内会の方が植えているのだろうと思う。ご神木の脇に生えたアロエ。さぞかし薬になるのだろうな。この薬で病気が治った子供たちが、やがて大人になり、そうしてこのイチョウの樹はいつまでも護られていく。龍王大神様もたいそう喜んで、この町に災いが起こらないようにいつも見張ってくれているのだろうな。