星空観察研修会2日目
嬬恋インタープリター会主催の星空観察研修会2日目が昨日終わりました。残念ながら昨夜も土砂降りの雨となり、事務所で室内学習会となりました。
昨夜用意した自分で作る星座早見盤は上野光学製作所のフリーソフト2種を使った。このうち、「星座早見盤工房」においては、なんと全国の市町村の場所を指定し、そこで観る専用のオリジナル星座早見盤を作成できるのだ。
こういうものが無料で出回っているのはありがたいことこの上ない。
星座早見盤工房ダウンロードページ
http://www.geocities.jp/p451640/tongari2/download.html
ここからは、「とんがり星」「天象儀工房(小菱形立方八面体型星座早見印刷ソフト)」というソフトも無料でダウンロードできる。ぜひお試しあれ。
その後、ステラナビゲーターを起動し、星座観測の基礎知識と今夜の星空解説。星座神話は私の座右の銘、野尻抱影著「星座の話」からいくつかを紹介。
星は、天文学と考えると質量がどうのこうの、光の速さがああだこうだと、取っ付き難い科学の殿堂の分野である。例えば太陽と地球の距離が1億5千万キロメートル、光の速さが秒速30万キロメートル、したがって太陽からでた光は8分19秒後に地球に届き、1年間に9兆4,608億km進む…というような話は、何か天文の試験を受ける人にとっては必要だが、通常は一般的ではないし、正直なところ、私もうる覚えだしよく解っていない。そういうことより、星は数千年前からほとんど同じ場所で、同じように輝き続けているのだということを感じ、眺めていたいと思う。地上の景色はものすごいスピードで変化していく。しかし空の星はずっと、ほとんど変わらない普遍なものだ。
忙しなく儚く変わりゆく人の世と、その様子を何千年も前から同じ場所で見守っている天の星たち。そのコントラストを見ると、なおのこと古代を、祖先を感じるのだ。
つまり、星空解説は基本的な星座観測の知識は必要だが専門性はそう必要ではない。要は、いかにロマンを感じてもらえるか、星空に思いを馳せてもらうことができるかだ。だから、星の本では、私は野尻抱影氏の「星座の話」が大好きなのだ。彼ほどのロマンチストはいない。
そして国立天文台が提供している天文フリーソフト「Mitaka」の紹介。このソフトを使って、宇宙のスケールの大きさをお話ししてもいいし、月が明るくて1等星と惑星しか見えない日には、観測前の室内学習にちょうど使えるソフトだ。ただし、その分野を解説するためには、みんなが苦手の天文学的知見を少しつけなくてはならないが…
4次元デジタル宇宙ビューワー「Mitaka」
http://4d2u.nao.ac.jp/html/program/mitaka/