森林セラピー検定試験対策講座 初日



昨年度に引き続き、今年度も草津森林療法協議会が主催する、森林セラピー検定試験対策講座での講師を務めさせていただけている。大変ありがたいことだ。



  



この講座は、受講生の発言や主体性を引き出したり、参加者の認識の一致を確認したり…というような、いわゆるファシリテーターが行うようなワークショップは行わない。


大変申し訳ないのだが、“検定試験に受かる”ためだけの講座である。森林セラピー検定・養成テキストの中身は、一般の方にはやや専門的であり、自分自身に納得消化させ、ものにしながら読み進めようとしたら一週間はかかるだろう。私としてはぜひ、一週間かけて熟読してほしいところなのだが、超忙しい現代人、その暇がないのが現実…


と、いうことで、私と湯田さんがテキストのどこをどう抑えれば良いのかを指南する。これが草津森林セラピー検定試験対策講座である。








私が思うに、森林セラピーの分野はまだ定義や到達地点が確立する前の段階、つまり今まさに構築中であり、その段階で発行された検定・養成テキストは、各分野のスペシャリストがその分野においては簡潔でいて細やかに書いているのだが、森林医学、森林科学、森林薬学、アロマセラピー、健康・心理学、安全・救急手当とある各章ごと(分野)のつながりに欠けている。





例えば本書では、『健康とは個人が持っている、または持って生まれた能力を十分に発揮している状態』であり、『森林セラピーとは科学的エビデンスに裏付けされた森林浴効果』としている。


この二つを結びつけるためにさまざまな西洋的な身体測定・生理検証を行っているのだが、その前に『全てのものことはつながっており、それらの関係を理解し調和させることが大事』という東洋的発想を入れてほしかった。ホリスティックのこの時代、次回発行するテキストには入ってくると期待している…


それで私は、−『健康の維持とは身体のホメオスターシス(恒常性)の維持』であり、その(表面的な)3つの調整システムはこういうものとされている― というスライドを数枚入れて繋いだ。これで何のために身体測定しているのかが理解できるようになる。





私ももう40歳になった。このスライドは一番最初、講座始まりのスライド。映っている奥様たちは平均年齢65歳を越えているが、雪山スノーシューツアーにご案内したところ、私と同年代の方々よりもはるかに体が良く動いていた。彼女たちは月に一度はディープな森林浴登山をしているとのことだった。


日本医科大学公衆衛生学の李卿(りけい)氏によると、森林浴によって人体のNK細胞は活性または数も増大し、その効果は約1カ月持続するという。このようなややこしい講座を受けなくても、また難しい本を読まなくても、1か月に1回は豊かな森でしっかり森とシンクロすれば、あなた様のご健康は保てるでしょう。でも、もし私たちの仲間になっていただけるようでしたら、次回、4/11、4/13に講座の続きをいたします。ぜひお越しになってください。


森林セラピー検定試験対策講座(草津森林療法協議会)
http://naturekimura.jp/kusatsu-fo/therapykentei.html


李卿氏ホームページ
http://blogs.yahoo.co.jp/qinglijp