野生生物保全技術


野生生物保全技術

  • 共編 佐藤 正孝、新里達也
  • 発行 海游舎(2003/10)
  • 単行本350P
  • ¥3,990



2006年ビオトープ管理士試験の教読本。



本書はわが国で現在実施されている、あるいは近い将来実施が予定されている、野生動植物保全活動について、その政策と施策および技術の領域にわたり取りまとめたものである。以下の4部からなる。


  • 第1部 野生生物保全の現在
  • 第2部 野生生物保全事業の実態
  • 第3部 野生生物保全の調査技術
  • 第4部 野生生物保全の情報技術



第1部、第2部は順調に読み進めたのだが、第3部からはいきなりマニアックになってくる。まるでAKAYAプロジェクトの世界だ。フィールドでの調査ならまあいいのだがその技術の手法を読むのは退屈である。中には概要だけで具体的にどうするのか解からないものもあった。第4部のGISやデータベースについては、まだ使ったことがないのだが、なんとなーく、どういうものかだけは解かったような気がする。



第2部では国内希少野生動植物一覧、環境アセスメント対象事業一覧、レッドデータブックカテゴリの定義・基準、ラムサール条約の資料などがあり、使えるものも多い。



いずれにせよ読み応え充分な本である。確かにこの位の概要を掴んでおかないと、ビオトープ管理士としてはまずいのだろう。意味のわからない横文字が出てきたときは末節にキーワード集があるのでそこで確認してから進むといい。