スノーシューで行く村上山



環境省鹿沢インフォメーションセンター主催行事。鹿沢パークボランティアとして参加。

好天気の中、ワイルド下谷の先導により進んで行く。初めのうちは気温が低かったので、吐息が白く写真に写っていた。この方がいい。

カラマツ林を抜けると見通しの良い場所があり、浅間山が目前に迫る。村上山は地元の人もあまり登らないようで、「この角度からの浅間は初めてだ」等の声が聞こえていた。


  


ふとレンゲツツジを見ると、ノウサギ独特のカッターでスパッと切ったような食痕がある。レンゲツツジは毒があるから牛が食べず、牧場でしばし群生する。とすると、ノウサギはこの毒を無毒化する何か酵素をもっているのか、牛のように反芻してより深く消化吸収すると有毒化するのか、はたまたノウサギは毒を見分ける事ができない原始的な種であると考えるべきなのか?

いよいよ山頂に到着。1,746m、この山は嬬恋平野が間近に見られるのが魅力。


  


村上山山頂は1,746mであるが、ここには万座付近では1,600位までしか見れないアカマツがいくつか見られる。これは嬬恋でのアカマツの最高地点なのかも知れない。

太陽の周りに現れた虹は、日暈(ひかさ)という。巻層雲という薄い雲が広がっているときに太陽の光が雲の中にある氷の結晶に当たり、プリズム効果で光を分解して起こる。

山が遠くまで見えているので、登山百戦練磨の大島さんに山の名前を教えていただいた。日光白根山武尊山谷川岳…強力な助っ人が現れた。


  


今日のコースでは、何度も何度もテンの糞を見た。「テンの高糞」として、よく目立つ所にする習性はよく知られるが、どうも、人間の通るコースにわざとしているように思える。人間に対して縄張りを主張するメリットとは何か。

テンの糞では動物を食べた時の糞に毛が混じり、実を食べた時の糞は種が未消化のままたくさん出てくる。これをテンは雑食性であるものの、動物食の方が合っていて、果実はうまく消化できていない?
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ブブー。そうではありません。見えている現象と起こっている現象は違うのです。種が未消化なのはあたり前です。種まで消化されちゃったら植物は子孫を残せないでしょ?

若いミズナラの樹の葉がゆずり葉となっている。この樹の葉は高木層の樹に日射を奪われ、離層ができるまできちんと成長できなかったのではないか。そんな思考から、ドングリが成る頃、離層ができる前に枝を折られてしまった熊棚のミズナラの枝が、長く葉を残すのと同じ作用ではないか…?そんな話をしようと思ったら、コナラとミズナラの見わけ方や、椎茸のほだ木やらの話で十分盛り上がってしまった。この話は次回に繰り越しにした。