花のおもしろフィールド図鑑(春 夏 秋)
著編 ピッキオ
発行 実業之日本社(2001〜2002)
各¥1,785
野や山でよく見られる花約900種を、一般の方が花と親しくなれるよう、なるべく専門用語を使わずに、とにかく解りやすい本にする事を一番の目標につくったのだという。
しかし中を開けばところどころに「花のしくみとその戦略」系ネタを【ピッキオ学術コーナー】として紹介しており、ピッキオらしい不思議解明インタープリテーションBOOKになっている。少し紹介すると、
〜 春 〜
オオイヌノフグリは一度咲いた花は1日しか持ちません。もしその日のうちに昆虫が訪ねてくれなければ受粉できないわけです。そこで、オオイヌノフグリは実をつけるために裏技を持っていて、花を夕方閉じる時、自分で花粉を自分の雌しべにつけてしまうのです…
〜 夏 〜
アオノツガザクラ…花は下を向いているので、マルハナバチは揺らすだけで落ちてくる花粉を手に入れることができます。そんな曲芸のできないものにとっては、ありがたくない花なのです。
〜 秋 〜
釣り鐘状の花を下向きにつける花には、普通、マルハナバチがよく訪れます。このツルニンジンも釣り鐘状の花なのですが、やって来る蜂といえばススメバチばかり。ただでさえ喧嘩っ早いスズメバチですから、私に威嚇するだけでなく、スズメバチ同士で喧嘩を始めて、落ち着いて撮影どころではありません…