四阿山 登山ガイド 撮影終了
人気の登山テレビ番組で、四阿山を取り上げてくださることになり、私赤木がガイドさせていただくことになりました。そのための歩荷のお仕事もAAESでお受けさせていただくことができ、一年ぶりにTV番組の現地対応を全面的にサポートさせていただきました。
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【初日】
梅雨時期まっただ中の初日でしたが、天気予報はなんと快晴。この天気で山頂からの景色が撮れる可能性は低いと考え、まずはクルー一行、朝一で大急ぎで山頂へ!
やっぱり、今日来て良かった! トンデモナイ好天です。
槍ヶ岳もくっきり。根子岳の後ろには後立山連峰が一列に並んでいます。
日本百名山が40数座見えるという、四阿山。登山初心者でもこの絶景ポイントに登って来られる山は、なかなか無いでしょう。
カメラマンさんの装備、凄いですね。これで私ガイドの後をついてくるのです。
山の中腹でギリギリの時間まで撮影するので、下山は日没頃になりました。いやいや、結構きつい仕事です、今夜は早く寝ようっと…
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【2日目】
菅平牧場からまずは根子岳を目指します。今回は根子岳−四阿山縦走ルートを紹介するのです。
しかし、今日は花に恵まれず。アヤメが終わる頃はちょうど初夏の花と盛夏の花の入れ替わる頃。田中澄江の『花の百名山』ではウメバチソウを紹介しているのですが、8月の花であるウメバチソウはまだまだ蕾も膨らんでいません…
ちと困るのはこの『根子岳0.8km』の看板。1.8kmの間違いではないでしょうか?
間もなく終わる初夏の花、ハクサンチドリとベニバナイチヤクソウを撮っておきました。
残念なのはシオガマギク。この野草がたくさんありますが撮影終了までに咲くかどうか…。野生動物に、結構食べられる花なんですね。
あったあった、カラフトイバラ。こんなに紅が薄いもの、ピンク色の固体、初めて見ました。氷河期の残存種で、北海道と四阿山付近のみに生育します。
多いのは、この位の紅色です。今日はカラフトイバラを撮影してもらえたので、私的には大満足です。お疲れ様でした。
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【3日目】
今朝は、朝一番は山から雲が抜けなさそうなので、付近の四阿山と関係するスポットの撮影からスタート。
まずは嬬恋村、干俣神社境内の地面からジャンジャン溢れ出ている四阿山の伏流水、音無川を撮影。昔から地域住民に奉られてきた水神様がいい味出しています。
次に、キャベツ畑と四阿山がよく見えるポイントへ。大沢川沿いで電線が映らない、私のお勧めの場所です…が、台風接近による南風が四阿山にぶつかり次々に雲が生まれてしまいます、ウーム。
根子岳登山を、学生の引率ガイドで飽き飽きしていた自分が恥ずかしい。じっくり登ると、結構味わいのある、良い登山道でした。根子岳山頂での写真はなぜか毎回撮り忘れました。忙しかったからです。
この、モアイ像が見られる、私のとっておきスポット、紹介できて良かった〜。オンエアされるといいなあ…
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【4日目】
うおっ、牛が出ている! …ということで、まずはのんびりした牧場を撮影です。
菅平牧場は、標高1,600m以上の高地に広がる牧場なので、暑い夏の間、全国から牛が避暑にやってくる牧場なのです。
さて、今日の花は何が咲いているかな〜。チョウジコメツツジ。ううっ、テレビ向きでない(華やかで無い)…
おお、ビンズイが木の梢で鳴いています。亜高山帯でカラマツの樹上にビンズイとは、非常に上信高原らしい画であります。撮れませんでしたがノビタキのつがいが。草原性の野鳥ですが、こんな高地(標高2,100m以上)にもいるんですね。
ミヤマモンキチョウは撮れた場所が地面なのでオンエアは難しいのかな? ルリビタキは、残念ながら撮る前に逃げてしまいました…
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【5日目】
5日間、晴天が続きました。山の花の開花はずいぶん進みました。
ヒメシャジンがもうすぐ盛り。ところがオノエランは下り坂。全ての花が一緒に咲くってのは、やっぱり無謀な望みですよね〜
全ての行程を撮り終えたところで、山頂インタビュー。いやあ、緊張しますわ、ホントーに。
まずは、明日からの台風襲来前に、何とかここまでたどり着くことができました。本当はここで一杯やりたい、チーム四阿山です。
帰る頃には、雨が強まってきました。いよいよ台風11号が迫ってきています。今回はメインの登山ルートとして紹介できなかった上州古道、私は大好きな登山道でした。華童子の宮のお花畑も紹介したかったのですが、TV番組的にはやはりパンチが弱かったみたい。修験道の道と行っても、白山や大峰山などの本場の山と違って、その下の位置ですし、現在修験道として継承されていません、修験者がガンガン登っていて、撮影中にすれ違うようならTV番組になったでしょうが…残念です。
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【6日目】
台風11号のために私たちガイドと歩荷は3日間休みとなってしまいました。今日は番組で短い時間、取り上げて紹介していただけることになった、鳥居峠からの登山道、上州古道を撮っています。
祠のある登山道。東参道、西参道合わせて120の末社が寄進され、約一丁ごとに設置されています。
ハクサンオミナエシ、トリアシショウマが撮り頃です。
8月の花、ウメバチソウは期待してみたが無理でした〜。ミヤマフタバランの素晴らしい株がありました。何十年ものでしょう!
ヒメシャジンは今が満開です。ところが、満開では実は撮影向きでは無いのです。満開だと枯れた花が当然いくつかあるのですが、それはNG。咲いている花と蕾のみの映像ならOK.要するに、これからもっと良くなる頃が撮り頃なのです。
あれ?花冠が4cm程あるヒメシャジンを発見。本白根山にあるオオバナノヒメシャジンのような、ヒメシャジンの変種かもしれません。浅間山とニッコウキスゲ、やっと撮れましたが、どうしても太陽との位置関係で花が後ろ向きになります。
クルマユリ、コバノイチヤクソウが撮り頃になっていました。
あらあら、こんなにちっちゃい犬が放置されています。飼い主が下山するまできちんと無事でいられるのかなあ?テン、キツネ、イノシシ、ツキノワグマ、猛禽類…、そして強い日差し。
その後、四阿山と麓の集落が望める場所へ、やはりこれは上田市真田町長地区でしょう。明日の朝一番で撮りに来るとのこと、晴れますように!
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【7日目】
TV撮影最終日。何とか今日、盛夏の花に入れ替わっていることを望み、再度、根子岳から登ります。
おお、ヤナギランがちょうど撮り頃に。ノアザミもいいですが、花粉マジックは微妙すぎて視聴者には見えないだろうとの話、ガックリ。ところで粘りのある総苞に捕まり蟻が死んでいます。昔のネズミ捕り器、あるいはハエ取りリボンのような感じかな。まさか、ノアザミの総苞の粘りは蟻に対して進化したとか?
ああ、やっと咲き始めました、エゾシオガマ。でもまだ撮り頃ではない、クウ〜! マルバタケブキは、いい感じです。
大隙間火口群のあたりも、いい感じのお花畑になっていました。
この白い花、登山靴にでもついてきたマメ科の種が咲いたか?と思ったら、実は高山植物らしいです。イワオウギかな?根子岳にもニッコウキスゲありました!今のところ大隙間に一輪だけですが…。マルバタケブキは、多かったですね。
根子岳から四阿山への登山道にある、シラビソの天然林。苔むしたこの雰囲気ある森をどう魅せるか、これにはさんざん苦労されていました。
チーム四阿山のメンバーです。ご縁をくださったY様、本当にありがとうございました。あの妥協のない頑張りようが、追求する姿勢が、納得のいくストーリーを生み出し、視聴者に感動をもたらしているのですね。お見それいたしました。心から敬服いたしております。これをご縁に、今後ともよろしくご指導いただきたくお願いいたします。