世立八滝、氷瀑めぐりスノーシュー



本日は茨城県のH様ご夫妻を草津温泉周辺の森で自然観察スノーシューをご案内する予定でしたが、朝、草津に行ってみると大荒れの天候。それで急遽、もっと標高が低く天候が安定している中之条町入山地区(旧六合村)の世立八滝の氷瀑を見に行くスノーシューツアーに変更することにしました。



  


世立八滝の中でも最大の滝「大仙の滝(おおぜんのたき)」は、スノーシューだと駐車場から歩いて10〜15分のところにあります。



 


水があるところ、岩との隙間などに気をつけて進みます。





滝のすぐ下まで来ました。迫力があります。



  


自然がつくった氷の芸術を鑑賞します。





寒い日が続き氷柱は成長しますが、温かい日にズズッと前方に崩れます。その後ろに新たな氷柱が発達して複雑な形状になっています。



  


駐車場、道路から近いので、アイスクライマーにも人気のことですが、今日はまだアタックには来ていませんでした。



  


夏のハイキングコースだと、山を登って次の滝に行きますが、冬はとても無理なので、車で少し移動しました。



  


おや、天狗神社の扉が開いていますね…天狗様がお出かけ中かな?



  


夏のハイキングコースを歩いて「仙の滝」へ。橋もわたります。



  


この山のベースとなっている基岩は非常にもろい凝灰岩で、浸食され崩壊した岩塊は沢の中にゴロゴロと転がっています。



  


岩の隙間も少しはありましたが、危険な状況ではありませんでした。



  


最後の坂を上ると、「仙の滝」です。



  

  


ローソク状の岩と板状の氷瀑が面白いのです。



  


この割れ目もなかなか良いですね。厳冬期だと完全に埋まりますので、良い日に来ることができました。



  


ここからいったん沢を下って、次の見どころへ。途中、コゲラが私たちを迎えてくれました。




見てください、この見事な岩脈を。世立八滝の中には大きな岩脈がいくつか確認できます。まず地殻変動により元々あった古い岩盤に亀裂が発生し、そこに新しいマグマが供給され、ゆっくりと冷え固まると新しくできた岩脈の方が古い岩盤よりも丈夫になることがあります。やがて、古い岩盤のみが浸食され、新しい岩脈が現れて地表に出てきます。


中之条町入山地区は、この辺りでは隆起が著しい碓氷火山列の最北部、松岩山の西麓に位置しています。吾妻渓谷同様の非常に古い岩脈を観察することができます。そういえば暮坂の森の中にも、岩脈がありましたね。暮坂も松岩山の南麓です。



  


私たちがこの場所に来た時、大きな猛禽類が飛び立っていきました。岩脈は猛禽類にとって絶好の住処なのですね。向かいの岸壁には天狗がつけた、といわれる「天狗の足跡」があります。



  


「久内の滝」は雪で埋まっていて、よくわかりませんでした。



  


岩かと思ったら、木の根っこでした。岩場の痩せ地で立派に頑張っています。



  


今日は岩脈に囲まれておやつタイムにしました。南斜面で快適な場所。


世立八滝は、草津の天気が悪い時の代替コースとしてだけではなく、氷瀑めぐりもできる魅力的なコースです。今年は、もう氷瀑も雪も終わりますが、来年の1月〜2月の寒い頃、ぜひお越しになってください。来た甲斐はあると思います。






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